こんにちは、榊原です。今日は、映画の紹介です。新作ディズニー映画「ミラベルと魔法だらけの家」を見てきましたので、紹介します。
現在上映されている映画ということもあり、基本的にネタバレはしませんが、公式サイトと予告編でわかる程度の情報は出しますので、ご了承ください。
また、僕が見てきたのは字幕版です。ディズニー映画は、字幕版は吹き替え版よりも圧倒的に上映館数が少ない上に、小さい箱でやるところがほとんどなので、こういうところは本当に何とかしてもらいたいです。
目次
~あらすじ~
コロンビアには、魔法の力が宿る不思議な家「カシーナ」に住む一家がいた。一家の住人は、儀式により「ギフト」と言われる奇跡を授かることができ、奇跡の内容は変身能力、剛力など各人により異なるものだった。
少女「ミラベル」は、一家の一員でありながら、ギフトを持っていない。ギフトを持つ他の家族に対する劣等感を感じながらも、日々を生きていた。
甥であるアントニオの儀式当日、ミラベルはカシーナに罅が入り、奇跡の象徴であるロウソクが消えかけるのを目の当たりにするが、他の皆を呼んだ時には何も異常は認められない。
家族の役に立つため、ミラベルは独力で調査を開始するが……。
ストーリー
奇跡(魔法)を使用する家族の中で、一人だけ何も与えられない……という設定の段階で、大丈夫なのかと危惧していましたが、結構グサグサと心を抉りに来ています。
特に最初、ミラベルがマドリガル一家の名前と奇跡を紹介する歌の中で、それを聞く子供たちが「ミラベルは?」とガンガン聞いてくるシーンがきついです。
続いて来場者の一人が、「特別でない君に、特別なプレゼント」と言って、ガラクタ(そうとしか見えない)を渡してくるところで、もうこちらは血を吐きます(開始15分くらいです)。
極めつけは、予告でも出てくる挿入歌「奇跡を夢見て」はもうね……導入の写真も相当にえぐいことになっていますが、内容の余りのきつさに感情移入を放棄しました。これ、ミラベルが陽性の思考の持ち主なので救われていますが、マジで居場所ないですよ。
お母さんが、「あなたも特別」と言ってフォローしてくれるところはありますが、そのお母さんも奇跡の力を持っているので(食べると病気やケガが回復という、今作屈指の優れた能力!)、ミラベルからすると「うるせぇ!」ということになるのではないでしょうか。
中盤以降は、ミラベルのコンプレックスにフォーカスされないことで、見ているときの負担が少なくなったのはありがたかったです。
物語は、マドリガル家に訪れる危難に全てが集中しているので、彼ら以外に名前が紹介される人間はほとんどいないです(姉の婚約者候補くらい?)。
冒険活劇ではありますが、一番遠くても家から10キロと離れていないと思われる場所なので、話のスケールは超小さいです。僕としては、もう少しスケールが大きい方が好みですが、この辺りは好みの問題でしょう。
音楽
ミュージカル作品ということもあり、相当数の挿入歌で楽しませてくれます。オープニングで家族を紹介する「ふしぎなマドリガル家」、上述した「奇跡を夢見て」は印象に残る曲調になっていました。
登場人物の心理描写としての曲作りに努めてはいましたが、曲数が多いからか、ちょっと話が停滞してテンポを悪くしているような印象を受けました。
この物語はかなりミニマムなので、ミュージカルシーンがないとおそらく60分程度で終わってしまうからかもしれません。
登場人物
主人公のミラベルから見て、祖母「アルマ」、父「アグスティン」、母「フリエッタ」、叔父「ブルーノ」「フェリックス」、叔母「ぺパ」、従兄弟「カミロ」「アントニオ」姉「ルイ―サ」「イサベラ」と大家族です。
最初の歌と、ディズニーの画力で書き分けがされているとはいえ、名前と顔を一致させるのは至難の業だと思います。
ただ、名前を覚えられなくてても奇跡の力でキャラクターはバッチリ立っているので、「誰?」となることはまずありません。
奇跡の力により土地をまとめ上げてきた、強すぎる祖母と奇跡が与えられなかったミラベルの対立構造が主軸となって物語は進みますが、関係性として家族の内輪もめの域は出ないので、安心して見られます。
最後に
傑作!というほど完成度の高い物語ではありませんが、意気込むことなくサラッと見るにはいい湯加減の映画です。
字幕版を見るのはちょっと苦労しますが、吹き替え版であれば上映館数も多いですし、予告を見る限りは吹き替え版の雰囲気も悪くなさそうです。むしろ、話を頭に入れるためには吹き替え版の方がいいかもしれません。
それでは、また!