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法曹三者全員が電話に出る法廷 「逆転検事2」第五話(大いなる逆転)について~前編~

 こんにちは、榊原です。今日は、ゲームの感想です。「逆転検事2」の第五話、大いなる逆転について感想を書いていきます。犯人も含めて、完全にネタバレするので、未プレイの方はご注意ください。

目次

 あらすじ

 ビッグタワーの事件を解決した御剣と美雲。建物の外に出ると、女性の悲鳴が聞こえた。二人が駆けつけると、そこにあったのは、怪獣の足跡のように見える地面の陥没と、その中で死んでいる西鳳国大統領、王の姿だった。

  事件現場となっている工事現場は、撮影所として使われており、 スタッフである「間宮 由美子(まみや ゆみこ」、主演俳優である少年「相沢 詩紋(あいざわ しもん)」に話を聞くと、王は撮影中の映画キャラクターのファンであり、映画に一部出演予定だったという。

 現場には、旧知の国際警察官であり、西鳳国出身の捜査官、狼もいたため、御剣と狼は情報を交換する。狼は、大統領が最後に発見されたのが、昨日のビッグタワーの屋上だったこと、そこには水鏡裁判官の姿が確認されていたことから、彼女を犯人と断定。

 昨日から死体発見まで時間が立ちすぎていること、水鏡が犯人であれば不自然な点があることを理由に御剣はそれを否定するが、大統領の死に憤りを感じている狼は収まらない。

 調査の過程で、詩紋が稽古のために昨日の夜、現場にいたことが判明したため、御剣と狼は詩紋を探すが、その姿はなかった。

 一度狼と分かれ、先日自分が逮捕した刑務所長である美和の裁判を傍聴する御剣だが、担当の一柳検事は行方不明、代理の検事「狩魔 冥(かるま めい)」は、肝心の証拠を渡されていなかった。更に不可解なことに、水鏡は、証拠がないことを理由に早々に無罪判決を下す姿勢をとる。

 検察側、弁護側双方の申し入れにより一時休廷となり、その間に御剣は水鏡に話を聞く。彼女によると、映画俳優の詩紋は、彼女の息子であり、誘拐されたという。

 詩紋の無事と引き換えに無罪判決を要求されている水鏡は、裁判官である自分と母親である自分との間で悩み苦しむ。御剣と美雲は、詩紋を捜索することを請け負い、水鏡は感謝する。

 御剣と美雲が、聞き込み調査の結果辿り着いた場所は、今朝に逮捕された一柳万才の家であった。事件の裏に万才の影を感じる御剣が家の中を調べると、そこにいたのは、縛られた一柳弓彦。話からすると、詩紋に間違われて誘拐されたようだ。

 父親が犯罪者であること、自身の無力さに嘆く弓彦を励ます御剣。活力を取り戻した弓彦と別れると、改めて詩紋の捜査活動を行う。結果、詩紋の場所が絞り込まれたため、部下である糸鋸刑事、美雲に発見を頼み、御剣自身は、詩紋の無事が確認できるまでの時間稼ぎのため、法廷に向かう。

 法廷では、一柳万才の証人尋問が行われており、御剣もそれに加わるが、万才は一切を否認する。時間切れと思われた時に現れたのは、父の罪を告発するために証拠を見つけてきた弓彦だった。

 新たな証拠の提示を御剣と弓彦は要求するも、水鏡は、詩紋のことがあるため、それを受け入れることに躊躇う。あわや判決が下されるその瞬間、糸鋸と美雲から詩紋救出の連絡が入り、水鏡は安心して御剣たちに証拠の提示を許可する。

 なおも、万才は弓彦を脅し、嘲笑うが、父と別の検事として生きることを決めた弓彦は、刑務所長の証拠隠滅に加担していた物的証拠を提示し、父と決別する。

 美和もまた有罪判決が下ることとなり、一件落着となると思われたその瞬間、狼が大統領殺しの被疑者として水鏡を調べるために現れる。詩紋、水鏡がと共に、御剣もまた、大統領殺しの調査をすべく同行する。

 感想

 前作でも思ったことですけど、このゲーム、話の時系列が速過ぎるんですよね。美雲の記憶喪失騒動が解決したのが朝の話で、昼には別の殺人事件が起きているってどういうことでしょうか。しかも、被害者とは数日前に面識を持ったばかりの人という繋がりっぷりが凄いです。

 御剣は、検事バッジを返上していますが、どういう立場なんでしょう?職務上検事という立場ではありますが、捜査の指揮命令権などあるわけもなく、本当に探偵じみてきましたね。今回は、大ドロボウ「ヤタガラス」の助手ということでしたが。

 逆転裁判2のラストに引き続き、またもや誘拐事件が起きてしまいました。前回も裁判を引き延ばしている間に、人質救出や証拠品の確保をしていたような気がします。水鏡という人間の内面に触れるためのエピソードづくりとはいえ、もう少し工夫しても良かった気がします。

 万才が、詩紋誘拐を命じて、弓彦を間違えて監禁してしまうって……いくらなんでも杜撰過ぎでしょう。誘拐対象の顔や年齢を知らないのか?見張りもなしに、監禁場所に転がしておくだけなのか?この辺は、突っ込みポイントが多すぎて、どこから言えばいいのかわからない程です。作者都合を感じてしまいます。

 弓彦関連のエピソードは、万才との決別をもって、おそらく終わりなのでしょう。涙を振り切って、一人の検事として父に立ち向かう姿は、今までの中で一番カッコいいです。

 弓彦が立ち上がるために、御剣が導くロジックチェスは、エピソードとシステムが合致していていい感じでした(逆に、万才のロジックチェスは、意味があるのかと思うほどだるかったです)。

 詩紋救出の連絡で、法廷中に複数の携帯電話の着信音が鳴り響くのは、笑ってしまいました。お前ら、マナーモードにはしておきましょうよ。検事、弁護人、裁判官の全員が携帯に出てしまうという奇怪な状況でした。

 最後に

 御剣と美雲に再び接触してきた虎狼死家、関連を匂わせる「12年前の事件」、殺害された大統領……まだ見えていない部分や回収されていない伏線が多いので、中編に期待です。

 それでは、また! 

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ABOUT ME
榊原 豪
榊原 豪(さかきばら ごう)です。都内在住で、主にマンガ、映画、小説、アニメ等のエンターテイメントの情報を発信していきます。 楽しいこと、面白いことを探すのが好きですし、「何を『面白い』というのか?」という考察なども結構好きです。 よろしくお願いします。