こんにちは、榊原です。今日は、アニメの紹介になります。「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフ作品「岸辺露伴は動かない」をご紹介します!
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「岸辺露伴は動かない」とは?
荒木飛呂彦さんが、週刊少年ジャンプで連載を始めた作品「ジョジョの奇妙な冒険」の4部に登場する漫画家「岸辺露伴」を主人公にした作品となります。
この作品、タイトル「動かない」のとおり、岸辺露伴は傍観者などである場合が多く、積極的に事件には介入しません。ジョジョ本編は能力バトルのイメージが強かったのですが、本作はホラーテイストが強い作品です。
時々「スタンド能力」等の単語を使いますが、ジョジョ本編についての前情報はほぼ不要です。一部本編のキャラクターが登場しますが、そういうものなんだな、くらいでわかります。僕もジョジョ4部は途中までしか読んでいないので、分からないキャラクターがいましたが、全然問題ありませんでした。
アニメ版は4話までしかありません。どの話も一話完結で、30分ほどなので非常に見やすいです。以下、各エピソードを紹介します(エピソードのあらすじは太字)。
懺悔室
イタリアに取材に来た岸辺露伴。教会の懺悔室に入ったところ、懺悔に来た男が現れる。露伴は、誤って神父の部屋に入ってしまっていたのだ。男は、露伴が神父あると誤解したまま話を始める。それは、男がかつて体験した恐怖の物語だった……。
この物語では、懺悔をする男の物語が主軸になっているので、露伴は本気で何もしません。このエピソードにおいては、男が犯した罪、そして訪れる人生の転換などが非常にテンポよく描かれています。
物語が終わったと見せかけて、更に一捻り加えて、こちらをびっくりさせてくれるのも嬉しいです。正直、これが一番完成度が高かった気がします。
六壁坂
打ち合わせに来た編集者に対して、今度書く作品の原稿料を前借したいと頼む露伴。最近破産して、一文無しだという。編集者は驚き、最近露伴が土地を購入した話を持ち出すと、正にそれが原因で破産したと答える露伴。露伴は語る。何故破産してまで土地を購入したのかを。六壁坂にまつわる呪いの物語を。
この物語も、オープニングとラスト以外では、露伴はほとんど登場せず、大里尚子という女性が主軸となります。話の始まりは、金持ちの娘と雇人の庭師の別れ話がもつれるという、スロースタートなのですが、ある転機を境に、懺悔室以上の怒涛の展開がたたみかけてきます。
懺悔室では、若干教訓めいた話も出ていましたが、この話においては一切なく、ひたすらに事件に翻弄される主人公がきつ過ぎます。精神的な追い込み方としては、4つの話の中でブッチギリです。
本筋ではありませんが、露伴が「遅刻は社会人としてNGだが、マンガ家との打ち合わせに6分も早く来るなんて、礼儀知らずじゃないか?」という理不尽な言葉に笑ってしまいました。このセリフと、後に続く「僕だからよかったものの」という、自分がまるで常識人であるかのようなセリフは露伴という人間を良く表していると思います。
富豪村
編集者が、山奥にある不思議な村の別荘を自分が購入するので、それを取材しないかと露伴に持ちかける。その村の建物を購入したものは、次々と社会的に成功しているのだという。半信半疑に編集者に同行した露伴は、売り主の家に辿り着く。編集者は、露伴に注意を促す。それが、奇妙な体験の始まりだった。
4つの話の中で、一番露伴の出番が多い話です。露伴が訪れる家には、とあるルールがあるのですが、正直初見殺し過ぎて、マジでわからないです。
苦境に陥ってからの機転の利かせ方、そして逆転は、若干反則という気がしなくもないですが、何かスカッとしてしまいました。
露伴の名台詞「だが断る!」に通じるセリフも聞けところもナイスです。
ザ・ラン
取調室のようなところで、右手を負傷した時のことを語る露伴。「自分は、レッドラインを超えた」と。常日頃飄々としている露伴をすら震撼させた物語が、彼の口から語られる。
この物語は、前半においては、自分の体を鍛え上げることに夢中になる橋本という男が、後半においては、橋本と露伴の「勝負」が描かれます。
生活のすべてを体を鍛えることに集中する男は、結構な勢いで気持ち悪く感じましたが、ジム通いで前進ムキムキになるのは、悪くないなーと思ったり、思わなかったり。
クライマックスでは、タイトルのとおり、マジでただ走っているだけと言うのが笑えます。しかも、露伴と橋本の二人はいたって真剣。露伴に至っては、命の危機すら感じています。未だかつて、スポーツジムのランニングマシーンでこんな緊張感を出した物語はないと思います。
後味はちょっと悪いですが、それもまたホラーでグッド。
最後に
短い時間で見れますし、それぞれの話はかなりクオリティが高く、作画もきれいです。最後のザ・ランについては年末に実写放送するようです。ジョジョの知識がある方もない方も、サクッと楽しめる愉快なホラー作品に仕上がっていますので、ぜひご覧ください。
それでは、また!