こんにちは、榊原です。今日は、10月15日から上映を開始した映画「燃えよ剣」(リンク先公式ホームページ)についてご紹介します。この記事は、「燃えよ剣」を見に行こうか迷っている人や、見に行こうと思っているけど事前知識とか必要なのか知りたい人に向けて書いたものです。
これからいくつか内容説明をしますが、結論から先に書いておきます。
- ある程度の歴史予備知識は必要です
- 他に気になる作品があれば、そちらを優先してみたほうがいいです
以上を踏まえて、お読みください。話の内容にも結構触れますので、完全に知らないまま見たい人は、ここから先はお読みにならない方がいいと思います。ただ、何らかの媒体でペリー来航から始まった幕末の状況、新選組の幹部の名前、池田屋事件くらいは頭に入れておかないと、ぶっ飛ばされる映画ですので、気を付けてください。
目次
概要
新選組副長「土方歳三」を主人公に、新選組結成からその崩壊、土方の最期までを描いた時代劇です。司馬遼太郎先生の原作が超有名なので、名前を聞いた人も多いのではないでしょうか。
原作未読だと厳しい理由
参考までに、僕は原作未読の上、歴史も日本史は高校の授業で止まっていて、大学受験も政治経済を選択しました。それなので、ほぼ日本史の予備知識なしです。
オープニング直後、既に新選組が分裂して近藤勇が死んだ後、土方が過去を語るというシーンから物語は始まります。バラガキと呼ばれていた土方歳三が、同門の近藤勇、沖田総司等と共に京都へ行き、新選組を結成するのですが、この辺は現在の土方と当時の土方に行ったり来たりになるうえに、数か月が経過していると思われる話を、さらりと話していくので、非常に飲み込みづらいです。
ついでに、斎藤一や永倉新八などの名前も一回しか紹介されないため、最初から彼らの立ち位置を知っていないと頭に入れるのはかなり難しいと感じました。
アクション面について
岡田准一さんは、ドラマ「SP」から見ていましたが、この人は本当に殺陣が凄いです。一個一個の動きが細かく、そして本物っぽい、リアルな動きで魅せてくれます。エンディングのスタッフロールを見たら、土方=岡田さんの殺陣は、岡田さん自身が考えているらしく、どうやって動きを見せるのがいいのかということを理解しているんでしょう。
岡田さんの殺陣だけではなく、池田屋事件での死闘(「天井に引っかかるから、振りかぶるなよ」と注意するやり取りがいい!)、圧倒的火力に挑む函館戦争など、映画ならではの迫力のアクションシーンがかなりあります。
役者陣について
この物語の中心人物となる近藤、土方、沖田を始め、男性役者はみんないいと感じました。新選組は何回もドラマ化、映画化されていますが、他の作品に見劣りするものではなかったのではないでしょうか。何故か出演していたウーマン村本さんも、かなりいい味を出していて、今後映画の出演が増えるのではないだろうかと思わせる出来栄えでした。
女性役者については、土方のお姉さんと、土方の恋人「お雪」くらいしか出てきませんが、その中でもお雪についてはかなり違和感がありました。
おそらく主演の岡田さんの年齢に合わせて柴咲コウさんをキャスティングしたのだと思いますが、流石に40代の柴咲さんが演じるには、ちょっとキャラクターの行動が若すぎると感じました(原作未読なので、ひょっとしたら原作通りかもしれませんが)。
まとめ
役者陣の力やアクション演出がいいので、見て損したとは思わないと思いますが、最初の40分くらいはかなり駆け足なので、背景知識がないのなら、正直配信待ちでいいと思います。
逆に、背景知識が頭に入っていて、土方たちの友情や変わりゆく時代の中でも、変わらない自分を貫く男たちの姿が見たいという人には刺さると思います。
最期に、僕だけかもしれませんが、オープニングでキャスト表示の時に「jyunniti okada」のようなローマ字表記が出るのが凄い気になりました(しかも併記された漢字表記はすげー見づらい)。海外展開を考えているのかもしれませんが、時代劇のオープニングでこれはないんじゃないでしょうか。
それでは、また!