こんにちは。榊原です。今日は、本の紹介です。現在徳間書店から販売している「ブラスト公論」についてご紹介します。
目次
ブラスト公論って?
元々は雑誌「BLAST」に掲載されていた座談会連載「ブラスト公論」を、一冊の本に取りまとめたものです。
ヒップホップグループ「ライムスター」の宇多丸さん、カメラマンの前原猛さん、映画・音楽ライターの高橋芳郎さん、構成作家の古川耕さん、ファッションブランドディレクターの郷原紀幸さんの5人がメンバーです。
この記事は、小説やビジネス書もいいけど、もっと違った、面白い本を読んでみたいと思っている10~50歳代の男性に向けて書いたものです。
ブラスト公論の魅力として以下の3つを紹介します。
- テーマが普遍的
- トークが笑える
- 会話の魅力に満ちている。
ブラスト公論の魅力その1 テーマが普遍的
最初に紹介した5人が、ひたすらダベるんですけど、「モテたいとはどういうこと?」「泣ける映画って?」みたいな、全ての男子が思い悩んだテーマについて徹底的に分析して、言語化しているんです。
これって、めちゃめちゃ凄くないですか?しかも、会話の中でこっちがついていける理屈で掘り下げてくれて、「あぁ、なるほどなぁ」と思えるところに着地してくれて、凄く楽しいんです。
ただ、ほぼ全員がヒネたものの見方をする人なので、実生活でこの本に書かれている結論を口にすると、周囲からドン引きされる可能性が高いので気を付けてください。
一例をあげるなら、何故泣ける映画が好まれるのか?→泣くという感情は、ある種の快感を伴う行為→ヌクに近い→「泣ける映画=ヌケる映画」という、頭が悪いにもほどがある、そしておそらく真実の一端を捉えている結論を導き出してくれるのです(納得する方も多いと思います)。
でも、こんなこと「泣ける映画が好きで~」とか話している女の子に言えませんよね?言ったら、二度とまともに会話してくれないこと請け合いです!
ブラスト公論の魅力その2 トークが笑える
攻撃的な視点で問題を提起する宇多丸さん、緩くて穏やかな意見を言う高橋さん、突拍子もないことをいう前田さんなど、個性的な人たちの語りが、ちょっとボンクラ風味でものすごく楽しいんです。
特に、高橋さんの「フラれた、思い当たる要因を全部ノートに書きだしたことがある」という言葉は衝撃、そして笑劇で何度見ても笑えます。
たしかに、事象を分析して、反省して、次に生かすという行為は至極真っ当で、笑うよりむしろ見習うべきなのですが、絵面を想像すると残念具合が半端じゃありません。
他にも、「実践できていないだけで、もうモテの理屈はわかっている」、「おかしいな、俺んちの鏡ではバッチリだったのに」等の、しょうもない、だが、それがいい!と思える言葉にたくさん出会えます。
ブラスト公論の魅力その3 会話の魅力に満ちている
居酒屋で友達と数時間放して、とても楽しかったけれど、何を話したか全く覚えていないってことありませんか?この本、まさにそういう本なんです。
最初は真面目に始まっていたはずなのに、いつの間にかどんどん話が横道にそれて、でもそれが楽しくてついつい話してしまう……これって、人と会話することの魅力そのものだと思うんですよね。
この本では、最初はヤワラちゃんの結婚式について話していたはずなのに、いつのまにか木村拓哉のキスシーンについては話している謎。
その年に合った時事ネタで盛り上がるというテーマだったので、話題が変わって当たり前と言えばそうなんですけど、いくらなんでも飛びすぎだろうと。このグダグダ感もまた会話の魅力なんです!
この本を読んでいると、酒を飲みながら楽しい時間を過ごした友達に会いたくなってきます。
まとめ
何かをするやる気が起きない、さりとて時間は余っている。そんなときに読むのにぴったりの一冊です。適当にコンビニから買ってきたビールと、焼き鳥を片手にこの本を読んでみると、退屈に終わるはずだった時間が、無為ではあるものの、爆笑の時間になることをお約束します。
僕は基本的に紙の本しか読みませんが、これについては電子書籍の方がいいかもしれません。辞書と見紛うほどの厚さを誇りますので、持ち歩きとかまず不可です。
それでは、また!