こんにちは、榊原です。「ポーの一族」を鑑賞してきたので、ご紹介します。ネタバレを含む個所もありますのでご注意ください。

ポーの一族について

萩尾望都さんが1972年に発表した少女漫画作品です。全5巻なので予習は難しくありませんが、できるだけ話を知らずに鑑賞したいので、あえてのノーガードで臨みました。

話の理解に予習は全く必要ありませんでした。作中の時間経過が長いので、漫画では何かしらエピソードがあるのだろうと思う場面はありましたが、それくらいでした。

劇場の雰囲気について

男女比率は当然ながら女性率が圧倒的です。1割もいない男性も、奥さんや恋人と思しき人が一緒なので、一人で鑑賞しようという男性は半端ではない疎外感を覚悟するべきでしょう。

あらすじ(梅田芸術劇場HPより)

イギリスの片田舎―森の奥に捨てられた幼い兄妹エドガーとメリーベルは、館に住む老ハンナに拾われ育てられる。老ハンナたちポーの一族は、永遠の時を生きる「バンパネラ」の一族であった。正体を見破った村人に取り囲まれた時、ポーの一族を率いる大老ポーは、存続の危機を救うためエドガーを無理矢理仲間に加えてしまう。こうしてエドガーは、妹メリーベルも一族に加え、ポーツネル男爵とその妻シーラを養父母として長い時を生きることとなる。
時は流れ、4人は新興の港町ブラックプールに姿を現す。男爵とシーラは、港町で診療所を開く医師、ジャン・クリフォードを仲間にしようと目論む。そこでエドガーは、町一番の名家、トワイライト家の跡取りアランと宿命的な出会いを果たすのだった・・・。

楽曲について

大人数での歌唱とキレッキレのダンスが目と耳を楽しませてくれます。特に開幕早々に流れる「ポーの一族」、エドガーが孤独を歌い上げる「哀しみのバンパネラ」は珠玉の出来です。「ポーの一族」の作詞には原作者も関わっており、並々ならぬ気合を感じます。

ただ、後半では印象的な曲がなかったように思います。ストーリーが怒涛の展開なので退屈ではないのですが、印象的な楽曲で締めて欲しかったというのが正直な感想です。

ビジュアルについて

最高です。衣装や舞台設定にお金がかけられているのが一目でわかり、ワクワクさせてくれます。

役者さんの雰囲気も素晴らしいです。特に主演の朝美さんとメリーベルの音彩さんはバッチリ役にはまっていました。宝塚あるあるなのかもしれませんが、本当に十代の美少年たちにしか見えませんねぇ。

ポーツネル男爵や医師ジャン、キング・ポーなどの男役の方たちもすんなり男性キャラクターとして受け入れられました。

ストーリーについて

大分古い漫画ということもあるのでしょうが、野暮と思いつつも言いたいことがある内容でした。

エドガーの反抗期について

強制的に不老不死にさせられたことに不貞腐れるのは分かりますが、変化して早々に花売りの女性の生命力を吸い取って死なせた時点でバンパネラを非難する資格はないのでは……。

その後も、親代わりのポーツネル男爵とシーラにやたらと反抗的な発言を連発するのはどうかと思いました。実年齢が老人の域になっても反抗期はみっともなさすぎです。

妹のメリーベルへの気遣いに比べて、他の登場人物に対する態度が全体的に酷すぎて気になりました。

降霊会について

キング・ポーを呼び出して、新たな一族の候補者への伺いを立てるというのはいいのですが、その後の「海辺の小屋に近づくな」という忠告をガン無視したのに度肝を抜かれました。

しかも、偶発的に赴くのではなく、医師ジャンを狩りに行っての返り討ちです。医師キング・ポーも「だから言ったのに」とあの世で涙にくれること間違いなしの犬死にです。

ついでに言えば、ポーの一族って不老で訓練する時間がいくらでもある割には揃いも揃って戦闘力が低すぎるんですよね(長であるキング・ポーも一般人にぶち殺されてる)。そういう話ではないと思いつつも、人間に正体がばれれば殺されることが確定なのであれば、まず行うべきは自衛手段の確立のような……。

終わりに

苦言めいたことも書きましたが、豪華な演出と歌、どこか寂しげな雰囲気を醸し出す世界は一見の価値ありです。

チケットが入手しづらい作品ですが、U-NEXの配信や映画館でのライブ中継などで鑑賞可能なので、ご興味のある方はぜひご鑑賞ください。

それでは、また!

ABOUT ME
榊原 豪
榊原 豪(さかきばら ごう)です。都内在住で、主にマンガ、映画、小説、アニメ等のエンターテイメントの情報を発信していきます。 楽しいこと、面白いことを探すのが好きですし、「何を『面白い』というのか?」という考察なども結構好きです。 よろしくお願いします。