困難を超えて、物語の結末へ。シナリオが秀逸なゲーム３選の紹介

こんにちは、榊原です。先日はノベルパート全開のゲームを紹介しましたが、今回はアクションや戦略シミュレーションなど、シナリオ部分以外が強めのゲームを紹介します。

基本的にネタバレはしませんが、あらすじには触れるので、全く情報を入れずにプレイしたい方はご注意ください。

トライアングルストラテジー

概要

ファイヤーエムブレムやタクティクスオウガに代表される、ユニットを操作して敵部隊の全滅等を目指す戦略シミュレーションです。

ユニットは近接、遠距離、サポートなどに分かれており、出撃数や強化アイテムの数が決まっているので、誰を育てるのかを考えつつプレイすることになります。主人公のセレノアを始め魅力的なキャラクターが揃っていますので、結構迷うと思います。

難易度「ふつう」でも考えなしのゴリ押しで勝つのは難しいので、ステージによっては相当な困難を強いられますが、それだけにクリアした時の達成感はひとしおです。

シナリオの感想　国家間の紛争の中で、極限の選択を迫られる緊張感

単なる勧善懲悪ではなく、重厚な大人の物語です。主人公側も人権侵害に目を瞑りますし、敵対国も国家の繁栄を切実に願って行動しています。

生き残りをかけて、時には卑劣な手段を検討せざるを得ない主人公たちの行方が気になり、先へ先へと進む手が止まりません。

戦略パートと物語がバッチリ合っています。ユニットの強さも物語通りなので、敵ボスの強さに説得力が生まれます。ムカつかせてくれる敵キャラを嬉々としてぶちのめしに行くのは、この種のゲームの醍醐味と言えるでしょう。

シミュレーションパートが中々難しいので単にシナリオだけ楽しみたいという人にはお勧めしづらいですが、それを乗り越えてやる価値のあるゲームです。PVの雰囲気を見て、面白そうだなと思ったらぜひプレイしてください。

ラスト・オブ・アス

あらすじ（公式ホームページより一部抜粋）

アメリカで寄生菌による感染が確認されてから数十年、感染者と生存者がせめぎ合う荒廃した世界で人々は生活していた。「運び屋」を生業とするジョエルは、14歳の少女エリーを軍の隔離地域から脱出させる仕事を請け負う。軽い仕事のつもりで引き受けた依頼は、やがて国土を横断する過酷な旅へと変わっていく。

概要

銃弾を始めとする資材をセーブしつつ、依頼された荷物の運搬、襲撃者の撃退等を目指します。バイオハザードとメタルギアソリッドを合せたようなイメージです。

敵を全部倒していると銃弾が枯渇しますし、敵によっては一撃で殺されることもあるので、いち早く敵の位置を察知して逃げるか、銃弾を叩き込むことが求められます。

絶対に見つかりたくない状況下でガサガサとゾンビがうろついているのを通り抜ける時は手に嫌な汗をかくこと請け合いです。

難易度を下げても緊張感は損なわれるないので、ある程度詰まったら難易度を下げた方がいいかもしれません（先に進めないと感情移入が続かないので）。　　

ボスも一応いますが、爽快感よりも、生き残れたことにほっと息をつく体験が印象的なゲームです。

シナリオの感想　荒廃した世界で描かれる出会いと別れ

犯罪の横行、自殺者の続出、政府機能の麻痺など、悲惨な状態の世界観に相応しい、きつい展開が多いです。

過去の経験で傷ついたジョエルと、ある秘密を抱えたエリーが、死線を潜りながら絆を強くしていく姿が美しいです。

感染者が跋扈する場所を通過するということがどれほど困難か、プレイヤーは身をもって体験できるので、ジョエルたちとの感情移入が非常にしやすくなっています。

距離的にも心情的にも本当に長い旅の先に辿り着いたときに知る真実と、ジョエルの決断には本当にため息が出ます。

２もありますが、１で完全に決着しているので本作だけでも十分楽しめます。ホラー系に抵抗が無ければお勧めしたい一本です。ズシンと心に残るシナリオが楽しめます。

幻想水滸伝Ⅱ

あらすじ（Wikipediaより）

主人公と親友ジョウイは、ハイランド王国少年兵部隊ユニコーン隊に参加していた。そんな折、運命の悪戯からか、主人公は輝く盾の紋章、ジョウイは黒き刃の紋章を宿す。世界を揺るがしかねない27の真の紋章の力を手に入れた2人の道は、少しずつ、しかし確実に袂を分かつようになっていく。

主人公はハイランド王国に不信感を抱いて同盟軍のリーダーとなり、一方ジョウイはハイランド皇子ルカ・ブライトら王家の人間を利用してハイランド王国国王にまでのぼりつめ、その手段は違えども、互いの立場からハイランド王国に平和をもたらそうとする。しかし残酷な運命は、皮肉にもこの親友2人をやがて激突させる事となる。

太陽暦460年。後世において、“デュナン統一戦争”と呼ばれる戦乱の幕開けであった。

概要

ドラクエやFFに代表されるコマンド式ターンバトルのRPGです。キャラクター数が１０８いる上に、結構な人数は探さないと仲間にできないので、全員を集めるのは相当な作業感があります。

仲間によっては時期を外すと取り返しがつきませんし、揃っていないと真のエンディングが見れないという鬼畜仕様はとても褒められたものではありません。

しかしながら、レベルを上げて強敵を倒すというRPGの楽しみはしっかりとありますし、特に中盤のルカ・ブライト戦では３パーティにわかれて待ち伏せて６人ずつ襲い掛かるという、ルカが如何に強大な敵かを体験できるのはグッドです。ここが戦闘面での盛り上がりが最高潮なのはちょっと残念ですが……。

シナリオ　戦争に翻弄される少年たちの行きつく先

２国間の紛争に巻き込まれた主人公が、大切なものを守るためにやむなく闘いはじめ、やがて戦争の中核を担う存在になっていく……という、王道の物語です。

人が死にまくるトライアングルストラテジーよりもかなりマイルドです。親友ジョウイとの友情、ルカ・ブライトとの死闘、戦争の終着点など、見所がたくさんありますし、シンプルな一本道なので分かりにくい点もないです。

本作は特に悪役ルカ・ブライトが最高に魅力的です。「剣に銘などいらぬ。切れればいい」や「豚は死ね！」など、FFTの超有名セリフ「家畜に神はいない」に勝るとも劣らぬ名言製造機なので、こいつが出てくるだけでワクワクします。

ナンバリングは２ですが、２から初めて何の問題もありません。RPGなのでクリアに時間が必要ですが、最近発売のリマスター版には倍速機能もついているようなので、時間面でもプレイしやすくなっています。

終わりに

シナリオをメインとしたゲームに比べて時間はかかりますが、その分感情移入は大きくなりますし、困難を乗り越えて結末に辿り着いた時は達成感が得られます。

どのゲームも、時間がたってからもふと思い出すような忘れられない体験になりますので、ぜひプレイしてみてください。

それでは、また！