こんにちは、榊原です。今日は、本の紹介です。「BIG THINGS どでかいことを成し遂げた奴らは、何をしたのか?」についてご紹介します。
概要
オペラハウスや鉄道の建設など、巨大資本が関係するビッグプロジェクトから、個人の住居のリフォームなど、様々な事例を取り上げて、どのように計画を立てればいいのか、計画通り進めるにはどうすればいいのかを提言する本です。
計画の問題点について
大阪の万博をはじめ、多くの事業が、予算や期日(最悪両方)を超え、想定外の出費や期間の延長を強いられるというのはニュースで散見されます。
「想定外」であること、今回の特殊事情であるいう抗弁はあると思いますが、期日通りに信仰し、最初の見積もりどおりに予算が執行されたプロジェクトは少ないかと思います。
一方、結婚式を思い浮かべてください。最初の予算見積もりではこじんまりした式にするはずだったのに、プランナーと話している内に気分が盛り上がり、気が付けば予算は当初の2倍近くにもなっている。よくある話だと思います。
それでも、結婚式では当初の見積もり通りにならないのは、調べればすぐにわかりますし、超過の具合もイメージできます。それは、結婚式の平均予算と、どの程度超過する傾向にあるのかというデータが揃っているからです。
本書においては、「ゆっくり考えて素早く動く」を基本方針に、どうすれば(誰もやったことのない事業であっても)度が過ぎる期間の延長等を減らせるのかを教えてくれます。
計画の重要性
本書において重視されているのは、計画段階です。物事を始めるうえで、軽視されがちな部分ですが、ここを疎かにすると進行や予算に多大な影響を及ぼします。
ぼんやりとしか決めないで始めると、効率が悪かったり、追加発注による余計な出費がかかったりします。
それでも計画が疎かにされる理由「考えてばかりじゃ、何も始まらない」「動きながら始めた方がうまく進む」「初めての事業で、他の事例は参考にならない」など、一理あるような意見について、一つずつ検証しています。著者の書きぶりが押しつけがましくないので、素直に納得できました。
終わりに
本書で示される方針が絶対だとは思いませんが(実行を考えると検討の時間が少ない場合もありますし)、少なくとも酷く後悔することはないでしょう。計画を立てるにあたり、参考とすべき一冊です。是非ご覧ください。
それでは、また!