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義経になりたかったんや!→(゚Д゚)ハァ?「名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)」について

 こんにちは、榊原です。今日は2003年に公開したコナン映画「迷宮の十字路」について感想を書きます。

 アマゾンプライムで見放題になっている未見のコナン映画をどんどん消化していこう、と見始めましたが、作品の質に差があることに愕然としています。

 この映画を公開した時点で既に7作目。大人の事情から毎年の制作が義務付けられているとはいえ、もう少し脚本を練ってもいいような気がします。

 ここからつらつらと感想を書いていきますが、結構なネタバレを含みますので、これから映画を楽しみたい方は、ご覧にならないことをお勧めします。

 予告編を見て凄い驚いたのが、僕がネタバレするまでもなく、見せ場をほとんど予告編で見せています。特に工藤新一登場をバッチリ見せているのが凄い。サプライズがゼロ!

 あと、犯人が平次の木刀を小手で受けて(■皿■)ニヒヒのシーンがありますが、剣道の防具程度で木刀を受けると手首がへし折れかねないので、マネするのは止めましょう。

目次

あらすじ(公式HPより)

 東京・大阪・京都で5人の男が相次いで殺される事件が発生。5人は古美術を狙う窃盗団”源氏蛍”のメンバーで、互いを義経とその家臣たちの名で呼び合っており、残るは義経、弁慶、伊勢三郎の3名となった。

 別の仏像窃盗事件の解決を依頼された小五郎とともに京都を訪れたコナンは、源氏蛍の事件を追う服部平次と遭遇、行動をともにすることに。

 だが、平次が弓で狙撃され…。犯人は源氏蛍のメンバーなのか? 京都の町を2人の名探偵が駆ける!

ストーリー

概要

 迷宮の十字路は、盗まれた仏像のありかの暗号解読と歴史上の人物の名前をコードネームとする盗賊団との争いが大きな軸になっています。残念ですが、両方ともイマイチな出来になっています。

暗号解読について

 暗号は京都の道を示すものとなっており、コナンが暗号の解き方について平次に開設していくと「そうだったのか!」という演出になっていますが、京都の街に馴染みがない人だと「はぁ(*´Д`)」という感じになること請け合いです。

 暗号解読自体が動きのない描写ですし、論理的な面白さがあまりないので、格好よく解説されても心が動くのは難しいです。

過去作を鑑賞した者へのご褒美(?)について

 被害者のリストを見て小五郎が「じゃあ、次は五の俺が……」と戦慄して、コナンが突っ込むのは過去作「14番目のターゲット」のネタですが、ちょっとマニアックだったように思います。

 それよりも、新登場の警部を疑うのは1作目「時計仕掛けの摩天楼」のネタなのでしょうか?

盗賊団との戦いについて

 仏像の独り占めを目論む犯人が、他の団員をぶっ殺しまくってくれますが、きちんとした謎解きをするのは1件だけです。しかも、和葉を誘拐した犯人がご登場して、流れでわかるため、謎解きいらなかった説。

 インターネットがあるから、古物商の仲間は不要になったという発言をしますが、鑑定書が必要とか言われたらどうするつもりだったのでしょう。

 盗品売買の難しさは、2019年の映画「アメリカンアニマルズ」が超参考になるので、ぜひご覧いただきたいです。

 クライマックスでお面をつけた弟子を動員して襲ってきますが、イマイチ盛り上がりに欠けます。全員お面をかぶって平次の潜入に気づかなかったって間抜けすぎでしょ。殺すつもりであれば、顔出しNGの意味が分からないですよ。お面で視界が狭くなるので、接近戦には不利に働きますし。

 ラストバトルで、平次と犯人の一騎打ちは、構図が「ルパン三世 風魔一族の陰謀」とほぼ同じためか、若干既視感がありましたねぇ……。「俺は弁慶より義経が好きなんじゃァ!」という魂の叫びは、オタクとしては認めざるを得ません。続く「義経を頭にとられ……」という告白は、ヒーローごっこ臭くて唖然としましたが。

平次の初恋について

 先日観た「から紅」といい、平次のエピソードは恋愛絡みが多いですね。今回は、一目見た着物姿の少女を追い求める話でした。

 ビジュアルが出た時点で観客には0.5秒で和葉とわかる(つーか、予告編でわかる)のに、ラストまで結論を引っ張るので逆にびっくりしました。

爆発の無いコナン映画

 「瞳の中の暗殺者」に続き、爆発はなく、小規模な火事で終わってしまいました。コナンと言えば未来的な施設やお城を完膚なきまでにぶっ壊してくれるのが一つの見どころであるため、これは残念でした。

 せっかくなので、実際にある歴史的建造物をぶっ壊してくれた方が聖地巡礼も面白くなると思うのですが、許可が出なかったでしょうか。後年の「紺青の拳」でマリーナベイサンズホテルを破壊しているらしいので(未見)、できないことはないと思うのです。

終わりに

 「から紅」と同じく、またしても微妙な作品でした。コナン映画はトリックと動機が基本アレなので、派手な見せ場と行きたいと思わせる近未来施設の登場をお願いしたいです。

 それでは、また!

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ABOUT ME
榊原 豪
榊原 豪(さかきばら ごう)です。都内在住で、主にマンガ、映画、小説、アニメ等のエンターテイメントの情報を発信していきます。 楽しいこと、面白いことを探すのが好きですし、「何を『面白い』というのか?」という考察なども結構好きです。 よろしくお願いします。