こんにちは、榊原です。今日は本の紹介です。ジェーン・スーさん著作の「ひとまず上出来」についてご紹介します。
この本がお勧めな人は、こんな人です。
◆毎日が上手くいっていない人
◆こんなはずじゃなかったと今の自分に自信がない人
◆気がつけば歳だけ重ねてしまったと嘆いている人
こういう方は、この本を読むことによって勇気がもらえると思います。
これでいいのか?と問う自分に対して、「これでいいのだ」と笑いながら、今日までの自分を赦して、明日も頑張ろうという気分になれる本です。
目次
ジェーン・スーとは?
①概要
コラムニスト・ラジオパーソナリティー・作詞家など、様々なジャンルで活躍している人です。
元々「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」や「高橋芳郎 Happy sad」などでゲスト出演していましたが、次第に番組を増やし、2014年には冠番組「ジェーン・スー 相談は躍る」→「ジェーン・スー 生活は躍る」へと、どんどん出演時間が増えています。
一方で、「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」など、シビアな切り口の本を出しています(タイトルが酷すぎて最高!)。
②作風・語り口
客観的な視線から、状況や物事を豪快に面白おかしく語りながらも、優しい雰囲気が感じられます。
特に中年ならではの視線(肉体の変化、恋愛観の変化など)は結構厳しい(悲しい)ものがあり、笑いながらも、「あれ?これ、俺(私)のこと言ってね?」と顔が引きつる人もいるのではないでしょうか。
一方で、年齢を重ねて図太くなること、細かいことは気にしなくなることの利点などを挙げており、変化していくことを楽しんでいることも感じられます。
別の著作の紹介文である「日々を果敢かつ不毛に戦う」というのは、この人の著作全般にピッタリのキャッチフレーズだと思います。
本作について
①概要
「そんなときこそ、ふて寝です」「疲れてる?ってきかないで」など、この方らしさが満点のタイトルで、約50のコラムが、各4ページ程度で語られます。
コラムそれぞれには全くと言っていいほど繋がりは無いので、時間が空いた時にペラペラと読むこともできますし、短いので一気に読むこともできます(僕は一気に読みました)。
癖のない文体で、平易に書かれているので、普段あまり読書をしないという人でもとっつきやすいです。
誰もが日常で感じていながらも、ついつい流してしまいがちな物事に目を向け、言語化してくれるので、読んでいて「そうそう」と共感して頷くこと必至です。
②内容について
「私たちが~」のような、一つのテーマに絞ったものではなく、日々を生きる上で、ふと思いつくような身近な物事の話です。
僕は男性ですが、実感できる話も多いため、この本を楽しむのに性別は関係ないかと思います。
また、真面目な話、おかしい話問わず、心に刻まれるワードが多いです
「すべてを笑い飛ばす必要はないけれど、全てをトラウマにする必要もない」
「中年になると小さな選択が脳に過大な負荷をかけて来るので、物差しを見直すのが中々難しいことになってくる」→禿同
「40代になると、どんなにメイクをしても、化粧が写真に写らなくなる珍現象が起こります。マジでマジック」
特に3番目は、本人はいたって真面目だと思いますが、爆笑しました。
③イマイチなところ
様々なテーマについて語っているため、逆に言えば、語りたいことが絞り切れておらず、とっ散らかっている印象も受けます。
この辺はおそらく本のコンセプトの話なので、良い、悪いではないのかもしれませんが、若干薄味に感じました。
終わりに
さぁ読むぞ!と気合を入れず、時間に余裕があるときにお茶を飲みながら流し読んでクスクス笑う。そんなエッセイ集です。
とにかく読みやすく、楽しい気分になれる本なので、ファンの方にはもちろん、ジェーン・スーさんに触れる最初の著作としても良いと思います。
それでは、また!