こんにちは、榊原です。今日は、本の紹介です。長月達平さん著作の「Re:ゼロから始める異世界生活」についてご紹介します。
目次
Re:ゼロから始める異世界生活について
2012年にウェブで発表された小説ですが、2014年に書籍化し、その後にアニメ化、映画化、ゲーム化など、様々な媒体へメディアミックスされています。現在28巻まで発売され、ラノベの中でも超長寿シリーズです。
本作は、いつの間にか剣と魔法のファンタジー世界にいた引きこもりの少年が、死んでもやり直せるという能力のみを頼りに、異世界を生き抜いていく物語です。
物語の魅力などは、後々語りますが、まず特筆すべきは、2022年2月現在においても、作品の最初から最後までをウェブで閲覧でき、しかも最新の話が更新されているところです。
通常、「小説家になろう!」を代表とするウェブ小説でも、書籍化の後はサイト閉鎖や、更新の停止が普通だと思います。それも当然で、ウェブで読めるのであれば、わざわざ有料で書籍を購入しないという人は一定数確実に発生するからです。
それを、この作品は、全て以前の投稿内容を残しておくとともに、書籍で発売されている最新刊(28巻)よりも先の話が読めます。
おそらくは作者の意向なのでしょうが(出版社側にメリットが乏しいため)、これは感心を禁じ得ません。アニメ化、映画化などで大人気の作品の全28巻のエピソードを無料で公開しているということですからね。
書籍版ならではの特典もありますが(挿絵、紙で読めるなど)、初めてこの作品を読むときは、断然ウェブ版をお勧めします。ハマれば、28巻分が無料で一気に読めます。
あらすじ(ウィキペディアより)
コンビニ帰りに突如、異世界に召喚された引きこもり高校生の少年ナツキ・スバルは、早々と命の危機に見舞われる。その窮地を救ってくれた、サテラと名乗るハーフエルフの銀髪少女に恩返しをするため、スバルは彼女の物探しに協力する。奪われたという徽章の手がかりが掴めたと思った矢先、2人は暗闇の中で何者かに襲撃され命を落としてしまう。
目を覚ましたスバルは、召喚された時点に戻っていた。スバルは、自らの死をきっかけに時間を巻き戻して記憶を引き継げる、「死に戻り」をしていることに気づく。避けがたい死の運命に抗うためのスバルの戦いが始まる。
魅力
ストーリー
戦闘能力を持たないスバルが、窮地に立たされながらも、知恵と根性を頼りに切り抜けるというのが本作の基本路線です。
スバルは、ファンタジー世界でも異質の能力である「死に戻り」があるため、敵の襲来により死亡しても、その際何の知識を得た状態でやり直せます。
しかし、スバルを襲う命の危険は多少機転を利かせた程度では避けがたく、スバルは結局死亡し、別のアプローチで災難を回避しようとするというトライアンドエラーが続きます。
そのため、多少うまくいっているようでも、最後までうまくいくかわからないという非常にハラハラする展開が魅力となっています。
また、スバルが越えなければならない壁は、単一の敵に留まらず、状況が複雑に絡み合っているため、この状況をどう解決するのかと頭を抱える状態にあることが多いです。
一つ一つがんじがらめに絡み合った糸を解きほぐし、最善の未来を掴んだ時の快感がこの作品の大きな魅力です。
キャラクター
軽口を叩きつつも、命の危機を何度と乗り越えていくスバル、差別の対象であるハーフエルフでありながら、王になるという大望を抱く銀髪の少女エミリア、道化の化粧をする変人であり、底が知れないロズワールなど、多くの濃いキャラクターが本作には登場します。
ファンタジーに特有の設定によりキャラ付けされている点もありますが、何を犠牲にしても叶えたい悲願、消し去りたい過去など、厚みのある人間ドラマとしての個性をそれぞれのキャラクターが持っています。
「なのよ」「だぜ」など、口調で差別化するのは、あまり好きな手法ではありませんが、長く付き合う内に、いつの間にか慣れています(笑)。
未来の可能性を垣間見るシーンにおいて、誰が辿る未来であるかを口調でわからせるのは素直に感心して「そう来たか」と膝を打ちました。
イマイチなところ
死に戻りという構造上の問題
話の性質上仕方ないのですが、最善の未来を掴み取るまでは、最悪の死を何度も見なければなりません。これはダメな周だ、とはっきりわかってもスバルが死ぬまでは延々と辛い展開が続くため、さっさと次の週に行ってもらいたいと思うことも少なくありません。
状況の全貌を掴むため、何度も死を経験することから、展開が若干だるいと思うこともあります。そこを超える見える勝ち筋がワクワクする展開の種になっているので、中々難しいところではあるのですが。
好きになりにくい主人公
スバルの空気を読まない言動が気になり(はっきり言えばウザい)、好きになりにくい人かもしれません。特に前半の方では、考えなしの行動により、周囲が振り回されることもあるため、感情移入しにくい点がありました。