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論理と超アイテムで真実を掴め! ゲーム「逆転検事」について

 こんにちは、榊原です。今日は、ゲームの紹介です。ニンテンドーDSから発売されているゲーム、「逆転検事」についてご紹介します。この記事は、逆転裁判の方はプレイしたことがある、または聞いたことがあるけれど逆転検事については未プレイの方向けに書きました。

  僕は、逆転裁判1~3まではプレイしたことがありましたが、本作はプレイしたことがなかったので、先月遅まきながらプレイしました。結論から書くと、話の転がり方や論理の組み立て方にやや難はありますが、勢いで突き抜けている佳作です!

目次

 逆転検事とは?

 2001年の発売から始まった逆転裁判シリーズのスピンオフ作品です。逆転裁判においては、主に弁護士である成歩堂 龍一(なるほどう りゅういち)を主人公として、冤罪の被告人を裁判に置いて無罪にするのが大筋となっています。

 逆転検事シリーズは、逆転裁判においては好敵手であり、友である検事「御剣 怜侍」を主人公に、発生した殺人事件を捜査し、犯人を逮捕するのが主な流れです。

 逆転裁判は、霊媒師が死者から助言を受けたり、裁判官が木槌を連打したり(日本では木槌は使わないんです)、主人公が裁判長に証拠品を提出する際に「くらえ!」と叫んだりするなど、かなり何でもありの作品です。

 本作ではいわゆる超展開は少なめなものの、事件を推測するための情報を入力すると、当時の状況が可視化される超アイテムが出るなど、ドラえもんレベルの便利アイテムが登場します。

 ミステリーとしての完成度よりも、マンガ的な勢いや爽快さを優先していることが明白なシリーズなので、この辺は若干好みがわかれるところかもしれません。

 なお、本作は逆転裁判の予備知識がなくても、各キャラクターとの関係性は紹介してくれるので、一応話が通るようになっていますが、細かいエピソードや会話の内容は過去作(特に1,2)をやっていないと難しい部分がありますので、プレイする際には留意してください。 

 本作の魅力

 ①キャラクター

 常に冷静に事件を捜査しながらも、胸に熱い思いを秘めている御剣と、御剣を信頼して惜しみない協力をしながらも、空回り気味の糸鋸(いとのこぎり)刑事の丁々発止のやり取りが見ていて楽しいです。

 他にも何かと鞭を振り回す妹弟子「狩魔 冥(かるま めい」や「師!曰く!」と口上を始めて捜査関係の格言をのたまう国際捜査官「狼士龍(ろう しりゅう)など、特濃のキャラクターたちが盛大に事件を盛り上げてくれます。

 反目し合う彼らが、事件を通じて信頼関係を築いていく様子は、往年の少年漫画を思わせる熱いものとなっています。一つ一つのアクションが笑ってしまうほど過剰なので、コメディとしても楽しいです。

 ②爽快さ

 主として本作は、現場検証による物的証拠、目撃証人などによる人的証拠を集める「捜査パート」、犯人や後ろ暗い事情から事実を隠す者との対決により真実を暴く「対決パート」に分かれます。

 どちらのパートにおいても、起こった事実と証拠品との矛盾、証言と証拠品との矛盾から真実を導くのは、ミステリー小説を自分で解くような爽快感があります。

 特に対決パートにおいては、罪を逃れようとする犯人との一騎打ちにより、論理的に事件を推理し、追いつめ、逮捕に導くのは、本作における大きな魅力です。

 余裕ぶっていた真犯人が焦っていき、最終的には「うぎゃああぁぁ!」等の悲鳴を上げて倒れていくのは、かなりスッキリしてガッツポーズをとります。

 若干の欠点

 先述したとおり、結構なんでもありが本作の特色の一つですが、それにしても話の転がし方を偶然頼りにする点が目立ったように思います。

 主人公の御剣は、海外出張先からの帰国の途中で殺人事件に巻き込まれますが、本作に置いて御剣が事件にかかわる端緒の半分程は偶然からできています。

 これはいくらなんでも、製作者によるご都合主義が過ぎるのではないかとノイズになってしまいました。

 また、証拠品の関連の指摘や矛盾の指摘は、話を聞いて、証拠品を眺めればわかる難易度の物が多いのですが、難しめ、無理筋と思える証拠品の繋がりがあるのが少々あるのが気になりました。

 これは、バランスの問題なので難しいのですが、爽快感が今作の大きな魅力なので、それがそがれてしまうのは、もったいない気がします。

 まとめ

 逆転裁判のファンなら必須、本作からの方も十分楽しめる、ミステリーゲームです。プレイ時間は、ざっくり20時間~30時間程度ですので、電車通勤中や職場での昼休み中などにサクッとプレイできるおすすめの一本です。

 それでは、また!

ABOUT ME
榊原 豪
榊原 豪(さかきばら ごう)です。都内在住で、主にマンガ、映画、小説、アニメ等のエンターテイメントの情報を発信していきます。 楽しいこと、面白いことを探すのが好きですし、「何を『面白い』というのか?」という考察なども結構好きです。 よろしくお願いします。