こんにちは、榊原です。窪田真之さん著作の「1分でわかるクボッチ先生のやさしい投資入門」について紹介します。
この本は、こんな人におすすめです。
投資を始めようと思っている
既に投資をしているが、あまり利益が出ていない
腰を据えて投資に取り組もうと思っている
目次
著者について
著者の窪田さんは、楽天証券で経済研究所の所長兼チーフ・ストラテジストとして勤めています。
以前「2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの株トレ世界一楽しい「一問一答」株の教科書」を読み、チャートの見方がわかりやすく書かれていたため、買ってみました。
良かったところ
圧倒的な情報量の多さ
特筆するべきは、情報量の多さです。株式と債券のメリット・デメリットからNISA、IDECO等の非課税制度、PERの意味と見方、自社株買い、為替リスク、損切りの考え方など、投資を始めるために必要な知識がギッシリと詰まっています。
専門的な内容までは踏み込まず、基本的な知識を習得できることに力を置いています。そのため、1冊丸々iDeCoやNISAについて記述している本に比べると浅い部分はありますが、制度概要や注意点についてはこの本で十分わかります。
以前紹介した「お金の大学」では、インデックスファンドを中心に説明しているため、個別株への投資に興味がある方は、こちらの方が参考になります。
短い時間で項目を消化できる
「投資のポジション管理」「運用成果はトータルリターンで判断」等、一つの項目を見開き2ページで説明しています。
文章は平易ですし、イラストや表、マンガで解説して目でわからせてくれるため、非常にわかりやすいです。
一つの項目を非常に短い時間で消化できるように構成されているので、夜にペラペラとめくって読むだけで知識がつきます。
具体的な銘柄の列挙
投資を始めるにあたって、どういう銘柄を選択するべきかを具体的に挙げているのも魅力の一つです。
この本を読む人の多くは、「とにかく自分が買うべき銘柄を教えてもらいたい」人だと思います。
三菱UFJフィナンシャルグループ、NTT、ソフトバンク等、僕たちに馴染みがある銘柄を教えてくれます。
ありがたいのは、単に銘柄を提示するだけではなく、その銘柄の性質や選定の理由を教えてもらえるので、今後自分で銘柄を選定するときの手掛かりとなります。
イマイチだったところ
提示される個別株は原則的に日本株
日本株には単位株があり、多くが100株からとなっています。提示される三菱UFJフィナンシャルグループは4月20日時点で774円と安価ですが(ソニーグループ等、高い株は1万円以上します)、それでも最低7万円以上の元手が必要となります。
最低単位でも、業界を分散させて投資すれば数十万円は軽く必要になりますので、一株から買える米国株について、もう少し言及があるとありがたかったです。
今の自分に何が必要なのか見極めなければならない
情報量の多さは利点でもありますが、言い方を変えれば覚えることが多岐にわたるため、「今の自分」に必要な情報を選り分けなければなりません。
紹介動画でも説明されていますが、投資の経験者でもかなりの学びがある本です。正直、これから投資を始めようとする人が読む本の情報量としては過剰と言わざるを得ません。
読者層を初心者から経験者まで幅広くした関係だとは思いますが、ちょっと要点がわかりにくいかなー、という感じがしました。
終わりに
腰を据えて投資を始めようと思っている方であれば、まず手に取るべき一冊だと思います。
上述した株トレの本もチャートを読みあう心理戦のようで面白いですが、より着実な運用のためにこちらの書籍をお勧めします。
それでは、また!