こんにちは、榊原です。今日は、アニメの紹介です。アニメ「バビロン」についてご紹介します。未見の方に配慮した内容となっておりますので、これから見る方へのご参考になればと思います。
目次
バビロンとは?
野崎まどかさん著作の小説を2019年にアニメ化した作品です。小説は全3巻で、アニメは12話です。小説は未読ですが、短いのでおそらくエピソードを切ることなくアニメ化できたのではないでしょうか。
あらすじ
京地検特捜部検事の正崎善は、製薬会社の不正事件を追ううちに一枚の奇妙な書面を発見する。そこに残されていたのは、毛や皮膚のまじった異様な血痕と、紙一面を埋め尽くすアルファベットの『F』の文字。捜査線上に浮かんだ参考人の元を訪ねた正崎は、信じがたい光景を目にする。
ストーリー
本作は概ね3つのパートに分かれます。第一章「一滴の毒」(1話~3話)、第二章「選ばれた死」(4話~7話)、第三章「曲がる世界」(8話~12話)となっています。
一章について
導入部分、特に1話は相当に面白く、興味を惹かれる内容になっています。PVにもある、紙一面を埋め尽くすFの文字を見た時は、ゾッとする恐怖があり、ラストには「そう来るか!」と唸らされる、たたみかけるような衝撃に名作の予感がしました。正直、掴みとしては最高に近いです。
第二話、第三話についても、第一話ほどではないものの、正当派ミステリーそのもので、推理や操作も非常に論理的で、謎の多い事件を紐解いていくものとなっています。
ところが、第三話のラストで、この作品のジャンルは、サスペンスからSF風味に移行していきます。「え?そういう話だったの!?」と驚くこと請け合いです。振り返ると伏線自体は結構貼っているため、卑怯だとは思いませんでした。
「Fとはどういう意味なのか」「関連する女は何者か」「新域とは何か」。第一話から散りばめられていた様々な内容が、三話において、一気に解決して気持ちいいです。
第三話ラストで、あるキャラクターが宣言する「ようこそ。新しい世界へ!」という言葉とともに、一章は終わります。衝撃的な掴みから、これから何が起きるのかとドキドキさせるものになっています。
第二章について
この章から、SF要素が入ってきますが、それでも一応論理的に物語を組み立て、犯人を捕まえようとする動きが見えます。
逮捕が難しい案件に対する法的な検討は、実際の条文を使って検討しているためリアリティがありますし、関連がないと思われる被害者たちの共通点を探す動きは、こちらにもわかる理屈で論理的に行われているため、理解しやすいものとなっています。
この辺りも見ていて面白いのですが、7話でまたひっくり返されることとなります。今回は、ジャンル変化、と言うよりもちゃぶ台をひっくり返されたかのような、何もかも台無しにする終わりです。
最終章となる第三章に興味を引かれたものの、この辺りから暗雲が立ち込めます。
第三章について
いきなりメインとなる登場人物が変わり、話のテイストもだいぶ変わります。明らかに前二章と比べるとスローテンポであり、何が話のテーマになっているかもわかりにくくなっています。また、核となる登場人物に魅力がないため、興味を引かれません。
ラストについては、何が何やら……。一応、12話において完結するのですが、正直言って、この物語が何を目指して、どこに到着したのか意味不明です。僕は、当時リアルタイムで見ていましたが、追いかけていた時間を公開するほど酷いものでした。
終わりに
気がついたら、アマゾンプライムやネットフリックスで配信していたため、久しぶりに鑑賞しました。7話くらいまでの流れは、本当に面白いので、どちらかに加入している人は、ぜひご覧いただきたいと思います。
7話中盤までは配信が始まって4,5回作業用BGMとして見ていますが、7話終盤以降は一度も見ていないです。それくらいの出来であることをご承知のうえ、ラストまで駆け抜けていただけると本当にうれしいです。
それでは、また!