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新世紀?いいえ、世紀のバカゲーです。ゲーム「名探偵エヴァンゲリオン」について

 こんにちは、榊原です。今日はゲームの紹介です。ブロッコリーから発売されたPS2ソフト「名探偵エヴァンゲリオン」をご紹介します。タイトルでお分かりいただけると思いますが、完全にネタゲーであり、バカゲーです。 

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目次

はじめに

 You tubeで検索すれば、プレイ動画が転がっていますが、時間を使って見るほど中身のあるゲームではありません。その点、この記事は5分もあれば読めますし、このゲームに使う時間はそれで充分過ぎると確信しています。

 この記事は、本作が気になっていたけれど、時間をドブに捨てるのが嫌だから、人の感想を読んでみたかった方に向けて書きました。

 ここから色々と書きますが、最低でもテレビ版のエヴァンゲリオンを最終回まで見ていることを前提としていますので、テレビ版の設定やストーリーについてはほぼ触れませんので、ご了承ください。

 また、ゲームプレイ自体がかなり前なので記憶違いがあるかもしれません。ご容赦ください(大筋は脳に焼き付いているため合っていると思いますが)。

あらすじ

 西暦2015年。死徒によって引き起こされたセカンドインパクトに始まる、世界の後輩から15年。セカンドインパクトによって、消滅したと思われていた死徒が、再び動き出す。

 再び第3新東京市に現れた死徒の狙いは何か。何故、人間を殺害するのか。

 際立った推理能力を持ち、死徒迎撃のために開発された汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオンとシンクロし、搭乗することができる「適格者(チルドレン)」である碇シンジたち。

 ネルフの匿名捜査官任命された彼らの捜査&戦いが今始まる。

 これ、公式ホームページからの引用のはずですけど、『捜査&戦い』って何ですかね……?エヴァと推理の喰い合わせの悪さが凄い。

ここが酷いという点

 ①ストーリーラインの変更振りが酷い

 そもそもの設定として、謎の巨大生物「使徒」との戦いのために主人公が駆り出されるという形なのですが、このゲームだと殺人鬼である「死徒」との戦いのため、超優れた推理力を持つという碇シンジが招集されるという流れになっています(シンジは、模擬テストとして出題された未解決事件を数千件解決したという、Lもびっくりの推理力)。

 死徒は人間サイズですし(途中から巨大化したりしますが)、最初の戦闘シーンだとシンジは素手で相手をします。エヴァのゲームは数多くあれど、アクションパートで生身のシンジが戦うのは、このゲームくらいではないでしょうか。

 しかも、死徒は知恵を持っていて人間に擬態化するため、弁護側であるシンジと検察側である渚カオル捜査官が、審判において使徒かどうかを決します。審判はゼーレのキール議長です。あの仮面が逆転裁判3のゴドー検事に似ているから選ばれただけの気がします。

 ②ゲームシステムが酷い

 捜査パートは、昔のビジュアルノベルゲームを彷彿とさせるコマンド型の総当たり方式なので、一々場所を移動して調べたり、無駄と思っている会話をしないと先に進めませんので、かなり時間を喰います。

 また、先述した裁判パートが終わると使徒との戦闘になるのですが、エヴァが使うほどの巨大ボーリングの玉で、ピンとなった死徒にストライクをかましたり虫歯になった使徒を踏んづけて殲滅したりと、やっていて気が狂うような演出が目白押しです。

 ③特定のキャラクターの扱いが本気で酷い

 主だったキャラクターの扱いをザクッと書きます。書いていないキャラについては、大した扱いではなかったように記憶しています。

 碇シンジ:捜査官として数々の使途を殲滅。シンクロ率400%となりエヴァに取り込まれるが、迎えに来たカヲルと全裸同士でバトル。ラストでは、やっぱり死徒だったカヲルを殲滅してエンディング。

 綾波レイ:死徒として法廷に立たされるも、シンジの弁護で無罪。後は特に目立つ場面もなく、エンディング。虫歯になった死徒殲滅後、「名推理は健康な歯から」という意味の分からない言葉を残す。

 惣流・アスカ・ラングレー:アスカを出迎えにいったミサトが、到着時間を間違えていたことが分かった瞬間に表示される「明日か 来日」という酷すぎるダジャレの章タイトルが最高潮(何かの)。キール議長の仮面を「怪しいと思っていた」と全視聴者の言葉を代弁する。

 葛城ミサト:最初の審判で、時間稼ぎのために「残虐な変死のガーゼ」を熱唱。死んでいた父親と思われる人物が突如現れ、父親は審判にかけられるが、最終的に死徒と判明して殲滅される。虫歯死徒の話では、「今日が私たちの虫歯予防デーよ」という。

 赤城リツコ:死徒としての容疑者となったゲンドウを庇うためにアリバイ証人として出廷し、ゲンドウとラブホテルに入室していたと証言。ラブホテルの領収書を証拠として提出。
 審判において、ゲンドウから「恋愛感情がない」とはっきりと言われたことから、後日にエヴァンゲリオン初号機の尻で殺害。ミサトの父親を死徒化させ、最終的に拳銃自殺。

 加地リョウジ:穏やかな顔で、エヴァンゲリオン初号機の尻に潰されて殺される。最初は死亡した理由について不明だったが、上空から見た時に腰から下が潰されていることが分かったのは、このゲーム最大級の衝撃。

 碇ゲンドウ:加地リョウジ殺害の容疑者(死徒)として審判を受けるが、その際に「シンジ。お前を信じている」という、笑っていいのかわからないダジャレを残す。このゲームは、プロローグにおいてゲンドウが死亡するというシンジの夢から始まるが、何故この夢を見たのかは本当に謎。予知夢?

 キール議長:死徒であることの疑いを晴らすため、テレビ版、映画版を通して謎だった仮面を外して、皆に爆笑される(プレイヤーからは見えない)。

 ……こんな感じです。こう並べると、リツコの扱いは、抜群に映えますね。ゲームの作者は、恨みでもあるのでしょうか?

最後に

 総プレイ時間は、どんなに読み飛ばしても10時間は軽く超えるので(20時間程度はかかったような)、時間と金を浪費することに無上の喜びを感じる方以外にはお勧めしません。

 公式ホームページの特別報告から読める、各声優さんからのコメントが全体的にやる気なさげなのが笑えます(特にアスカ)。

 プレイしてから何年も経過してするのに、アマゾンプライムに表示されたタイトルを見ただけで、トラウマが呼び起こされる僕のような思いをしたい人は、一度プレイしてみてください!

 それでは、また! 

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ABOUT ME
榊原 豪
榊原 豪(さかきばら ごう)です。都内在住で、主にマンガ、映画、小説、アニメ等のエンターテイメントの情報を発信していきます。 楽しいこと、面白いことを探すのが好きですし、「何を『面白い』というのか?」という考察なども結構好きです。 よろしくお願いします。