こんにちは、榊原です。今日は、マンガの紹介です。はらわたさいぞうさん原作、みやこしかわさん作画の「出会って5秒でバトル」についてご紹介します。
目次
本作は、こんな人におすすめです。
- 能力バトルが好きな人
- 戦術・戦略を練ったバトルが見たい人
あらすじ(Wikipediaより一部抜粋)
成績優秀でゲームが趣味の16歳の高校生・白柳啓(しろやなぎ あきら)は普通の日常に退屈していた。
そこへ突然現れた謎の包帯男の襲撃を受け、ゲーム感覚で撃退することに成功したが、その後現れたマジシャン風の女に殺されてしまう。
病院風の謎の施設で啓は目を覚まし、同様の境遇の者ばかりが集められた会場に例のマジシャン風の女・魅音が登場。それぞれに与えられた「能力」を使って戦うことを説明される。
啓の能力は、『相手があなたの能力だと思った能力』。知略を尽くしてゲームをクリアし、魅音との再戦を期す啓の戦いが始まる。
魅力
設定
登場人物のほぼ全てが何らかの固有能力を持っており、その能力を使用したバトルが本作の大きな見せ場です。
時には1対1で、時にはチーム戦で戦うのですが、単なる能力のぶつけ合いになっていないのが魅力です。それぞれの能力の特性や相性を考え、戦術面や戦略面の要素がふんだんに盛り込まれていて、見ていて「ああ、なるほど」と思わされるところも多いです。
ストーリー
いわゆるデスゲームもので、能力を与えられた被験者同士が、様々な条件下でぶつかり合い、殺し合う「プログラム」がほぼ全編を閉めています。
本作の大きなテーマは、知略を尽くしてぶつかり合う戦闘と、主人公である啓の精神的な成長です。
戦闘について
啓は肉体ではなく頭で戦うタイプのため、相手の能力との相性、地形、時間制限、メンバーの組み合わせなど、様々な要素を最大限に活かして苦難を乗り越えようと奮闘します。
具体的な能力は後述しますが、本当に多種多様な能力があるので、それをどのように活用するのか、どうやって圧倒的な振りを覆すのかが見所です。
結構後出しじゃんけん的な部分もないではないので、そこはちょっとマイナスかもしれません。
啓について
啓自身は、最初から頭が切れるのですが、反面他人を信用して、自らの命を預けるということができず、その葛藤を仲間との出会いにより乗り越えていくというのがポイントです。
仲間との関係を構築する中で、巻き込まれたゲームの真実が徐々に明かされていくところも、ミステリ的な魅力があります。
このゲームが仕掛けられるにあたって、明らかに巨大する組織や人知を超えた力が登場しますが、この辺を突っ込み始めたらきりがないので、割り切った方がいいです(笑)。
登場人物
頭は切れるけれど他人を信用しきれない啓、偶然を嫌い、自らの力で窮地を潜り抜けようとする天翔 優利(あまがけ ゆうり)、啓への対抗心をむき出しにする霧崎 円(きりさきまどか)等、様々なキャラクターが登場します。
デスゲームだけあり、啓と深くかかわったキャラクターであっても死の危険に直面し、本当に死亡してしまうこともあるため、作品の緊迫感を上げるのに一役買っています。
イマイチなところ
本作で最も気になるのは、各能力の当たりハズレが半端ではなく、立ち回り次第でどうにかなるものもありますが、「明らかにダメだろ」という能力があるということです。以下、一例です。
◆木の枝を何でも切れる剣に変える能力→△(運動能力がないと使えない)
◆地面に手を付けている間、相手の能力を無効化する能力→◎(チーム戦なら強力)
◆腕を大砲に変える→〇(遠距離OK。球数制限なし)
◆2秒間無敵になる能力→△(時間が短すぎ)
◆ボタンを縄に変える能力→×(クソ過ぎ)
他にも色々ありますが、ちょっと当たりハズレ大きすぎじゃないでしょうか。戦術云々の前に、立ち回りでどうにかなるレベルの引きがなければ、その時点で詰み確定はどうかと思いました。
最後に
ハンターハンターのような、考え抜かれた戦略性はありませんが、能力バトル物としてさらって読む分には大いに楽しめる一作です。
アニメ化もされていますが、能力の描写や心理描写が結構薄味なので、漫画版をこそお勧めします。
それでは、また!