アニメ

愛などない。故に悲しみもない。そう思っていた。 アニメ「デビルマン クライベイビー」について

 こんにちは、榊原です。今日は、アニメの紹介です。ネットフリックスオリジナルアニメ「デビルマン クライベイビー」について紹介します。

目次

 概要

 本作「デビルマン」は、マジンガーゼットなどで有名の永井豪原作の漫画で、単純な勧善懲悪に留まらず、人間の醜さ、愚かさを濃密に描き出した傑作とされています。

 今作以前もアニメ化、実写映画化をしています。アニメでは、「あれは、誰だ、誰だ、誰だ」で始まる歌が超有名ですし、実写映画化は古今東西のあらゆるマンガ実写化と比較しても、トップクラスに出来が悪いことで有名です。

 あらすじ

 陸上部に所属している高校生「不動 明(ふどう あきら)」幼馴染の「飛鳥 了(あすか りょう)」から悪魔を調査するため、ドラッグパーティーに誘われる。侵入には成功するものの、次々と周囲の人間は悪魔化していく。

 明もまた悪魔化するが、人間の心を保つことに成功する。明は、人間の心と悪魔の力を併せ持つ「デビルマン」として、悪魔でありながら、悪魔と対峙する道を選ぶが……。

 魅力

 ①映像表現

 本作は、ネットフリックスのオリジナルアニメのため、テレビ放送はしていません。そのため、過剰な暴力表現や性表現が第一話からこれでもかというくらい出てきます。

 初めて本作を鑑賞したのは、数年前ですが、第一話を見た時に「ああ、これ絶対テレビ放送できないわ」と納得したのをよく覚えています(同じ理由で超大作ドラマ「ゲームオブスローンズもダメ)。

 単純なグロテスクな描写に留まらず、後に明や居候先の「牧村 美紀(まきむら みき)」が辿る運命を表現するために必要な描写となっています。

 ②テンポの良さ

 1話30分、全10話と、アニメにしては相当短いので、サクッとみることができます。短いからと言っても、描写不足というものは感じません。むしろ、これより長くするとおそらく中だるみが生じてしまいますし、本作の勢いを生かすために、この話数は適切だと思います。

 ③ストーリー展開

 概要にも書きましたが、人間の精神というものの醜い部分をかなり濃く書いているので、正直気が滅入るところも少なくありません。

 しかし、登場人物の追い込み方にぬるい救済は一切ないことから、ご都合主義を感じないのは本作の魅力だと思います。

 例えば、主人公の明は、デビルマンとなったことから、自分の存在に不安を抱いています。そこから、両親との再会、変わっていく了との関係、そして美紀との関係。その全てが彼を追い込んで、終わりに向かわせていきます。

 本作は、各話のタイトルは、物語中に登場人物が言うセリフなのですが(最終話除く)、第9話のタイトルは「地獄に堕ちろ、人間ども」です。この言葉が叫ばれるとき、何が起きるのか、ぜひご覧ください。

 まとめ

 ちょいちょい教訓的な言葉が出てきますが、正直本作においては底は重要ではないと思います。本作は、ひたすらにアドレナリン全開で駆け抜け、収束に向かう物語の勢いが物凄いです。

 面白いかと言われると疑問符がつく作品ではありますが、凄いかと言われると迷わず肯定する、そんな作品です。見終わった後、一つ溜息をついて、「もう二度と見たくない」と呟くことでしょう。是非、ご覧ください。

 それでは、また!

ABOUT ME
榊原 豪
榊原 豪(さかきばら ごう)です。都内在住で、主にマンガ、映画、小説、アニメ等のエンターテイメントの情報を発信していきます。 楽しいこと、面白いことを探すのが好きですし、「何を『面白い』というのか?」という考察なども結構好きです。 よろしくお願いします。