役者陣は魅力的だけど、原作の予習は必須 彩の国シェイクスピア「マクベス」の紹介

こんにちは、榊原です。今日は、舞台の紹介です。吉田鋼太郎さん演出の、彩の国シェイクスピア2nd「マクベス」についてご紹介します。

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6月21日、博多に遠征して鑑賞してきました(埼玉のチケットが取れませんでした)。約2000人が入る福岡市民ホールに「満員御礼」の登り旗が立てられており、人気の高さがうかがえました。

この記事では、マクベスの概要と舞台を見る上での注意点がわかります。

あらすじ(公式ホームページより)

マクベス(藤原竜也)バンクォー(河内大和)は荒野で三人の魔女(吉田鋼太郎ほか)と出会い、魔女たちはマクベスがコーダーの領主となり、国王となることと、バンクォーの子孫が王となることを予言する。夫からの手紙で予言について知ったマクベス夫人(土屋太鳳)は、野望を遂げさせようと決意。マクベスはダンカン王(たかお鷹)を暗殺し、王座を手にするが、すぐさま良心の呵責に苛まれていく。不吉な予言に不安と怒りに駆られ、マクベスはさらに残忍な行為を重ね、気丈だったはずのマクベス夫人は罪悪感と血の幻影に悶え苦しみ錯乱状態に陥っていく。マクベスへの復讐をたぎらせるマクダフ(廣瀬友祐)マルカム(井上祐貴)の軍勢が攻め入り、荒唐無稽な予言は現実のものとなっていく――。

マクベスについて

シェイクスピアの超有名作にて4大悲劇の一つ(他はハムレット、オセロ、リア王。オセロの知名度が若干低いかも)。

野心から権力を手に入れた男が、何もかも失っていく物語です。日本ではこの作品を下敷きにした「未必のマクベス」という小説が発売されました。ハードボイルドで読み応えのある小説なので、機会を捉えてご紹介したいと思います。

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役者陣が非常に魅力的

藤原竜也さん、土屋太鳳さん、吉田鋼太郎さんなど、名だたる面々が生き生きと芝居をしているのを見ているだけでワクワクします。

土屋さんは今作が舞台初挑戦とのことでしたが、狂っていくマクベス夫人を力強く演じていました。藤原さんと吉田さんは安定の演技です。吉田さんが魔女役と知った時は何を言っているのかと思いましたが、凄まじいインパクトの魔女となっていました。

BGMと声量について

所々でBGMがかかりますが、これはハムレットにはなかったような。盛り上がりますし、どういう感情でシーンを見ればいいか、誘導する役目として機能していると思います。ただ、問題点も小さくありません。

この芝居、マイクを使用しないので音声が聞きとり辛い時が複数回ありました。特に子どもの役者は、体が小さいため、集中しなければなりません。

BGMがセリフを阻害しないよう、セリフがあるシーンではBGMを小さくする配慮がされていましたが、それがむしろボリュームに波を持たせるためノイズに感じます。

福岡はホームグラウンドである埼玉の2倍以上の座席があるため、音が拡散したというのはあるのでしょうが、音を全体に届かせるためにマイクを使ってもらいたかったです。

キャラクターについて

メインとなるマクベス、バンクォー、ダンカン王はまだしも、バンクォーの息子フリーアンスやダンカン王の息子マルカム、ドナルベインなど、結構年齢や背格好が似ているキャラが大量発生するので、名前と立場を初見で把握するのは相当にきついです。

書籍を読んで、あらすじとキャラクターの相関図が頭に入っている人向けです。鑑賞前に書籍を読むか、最低でもパンフレットの相関図を頭に入れておくことを強くお勧めします。

終わりに

とても楽しく見ることができましたが、要因の一つに原作を読んでいたからというのが大きいと思います。

配信版の音声はクリアに聞こえますが、芝居は生で見てこそと思いますので、原作を読んで臨みましょう。

それでは、また!

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ABOUT ME
榊原 豪
榊原 豪(さかきばら ごう)です。都内在住で、主にマンガ、映画、小説、アニメ等のエンターテイメントの情報を発信していきます。 楽しいこと、面白いことを探すのが好きですし、「何を『面白い』というのか?」という考察なども結構好きです。 よろしくお願いします。