こんにちは、榊原です。普段は全然登山に行きませんが、友達とふいに「富士山に行ってみよう」ということになり、登ってきました。
友達も僕も登山は高尾山に数か月前に行っただけ、という完全な素人です。経験者に話を聞きつつ、朝から登山開始で、頂上まで到達して、無事に下山できたので、持って行った装備などについてお話ししたいと思います。
僕が使ったのと同じ使っている商品があればリンクを張っておきますので、ご参考ください。
タイムラインについて
前日から富士宮に泊まり、早朝にタクシーで五合目に移動。5時半に登山開始で、10時半に登頂。吉田ルートで午後2時半に下山という感じです。看板を見る限り、平均よりは若干速いタイムのようです。
装備について
服装
長そでの速乾性のシャツと、CW-Xのストレッチタイツに短パンをはいていました。元々ランニングをしているため、支出はゼロです。わざわざストレッチ系の装備を買う必要はありませんが、長袖長ズボンの方が直射日光を避けられるのと、転倒した際の怪我の防止になるかと思います。
グローブ
趣味でやっているロードバイクの物を流用しました。軍手でも何でもいいと思いますが、素手で登るのは絶対にやめましょう。滑りやすい場所がいくつもあります。怪我につながりかねません。
登山靴
今回のために購入しました。20000円越えと、高くつきましたが、買って正解でした。富士山は、高尾山などと違って林道はなく、ほぼ砂利道をひたすら登って、ひたすら下ります。普通の靴だと砂利が靴に入って大変なことになります。
また、岩場のようなところを歩くことが多いので、足首をしっかり保護してくれる靴じゃないと挫く危険があります。ケチらずに投資しましょう。
雨具
上下が分かれているタイプがいい、と聞いてワークマンで購入。上下で7000円くらいでした。防寒具も兼ねていましたが、当日は完全な晴天で、防寒具も、別に持っていたパーカーで大丈夫だったので、全く使いませんでした。
山は天気が変わりやすいので、必須の装備だと思いますので、一応用意した方がよいかと思います。
防寒具
早朝は、5合目に到着した段階で相当冷えしたが、パーカー1枚で大丈夫でした。動いているので、段々暖かくなりますが、それでも最初は寒いです。羽織るものは必ず用意しましょう。
帽子
ワークマンで1000円ほどで購入。富士山は、日差しを遮ってくれる木がなく、直射日光が容赦なく降り注ぎます。(たぶん)暑さを和らげてくれたので、コスパからすると一番よかった気がします。
行動食
スポーツ羊羹を4本とゼリー系の食事を購入。山小屋で休憩の度にパクつきました。正直、大しておいしくはありませんが、ほぼ動きっぱなしなので、エネルギー補給なしだとハンガーノックになる恐れがあります。空腹を満たすのではなく、栄養を摂取するという意識でした。
また、頂上に近づくにつれ、疲労で固形のものは食べる気がなくなります。頂上でおにぎりを食べようかと思いましたが、食べられずに下山してしまいました。重たいものは、早めに食べましょう。
携帯の急速充電器
一応持っていきましたが、全く使いませんでした。そもそも富士山は人が多く、案内の看板もたくさんあるので、夜間でなければ、迷うことはまずないといっていいと思います。よほど携帯の使用量が多い人でなければ必要ありません。
日焼け止め
帽子のところにも書きましたが、日差しが強いので必須です。スポーツ用の日焼け止めを持っていたので使いましたが、かなり高いです。これは強力で一度塗れば十分ですが、普通の日焼け止めだと数回の塗り直しをしなければなりません。面倒を取るか、お金を取るかはその人次第かと思います。
お金
トイレ2回で500円(200円のところと300円のところがありました)、保護の協力費で1000円かかりました。協力費の方はキャッシュレス対応をしていたので、時代を感じました。
トイレはお世辞にも綺麗とはいいがたく、臭いも強いです。2000円払ってもいいので、ウォシュレットを使いたいです。
前日について
早朝から登山開始のため、前日にカプセルホテルに泊まりました。扉に鍵はなく、カーテンで仕切っているだけのため、深夜に誰かが歩くと目が覚めたりします。音が気になる人は、普通のホテルがいいかもしれません。大体4000円~6000円程度なので、価格が魅力的です。
登山中について
3時起床で、4時に着くように依頼したタクシーで出発し、5合目に到着したのは5時でした(タクシー代は全員で18000円)。標高1700メートル越えのため、かなり寒いです。
パーカーを着て、高度順応するため30分ほど待機。本当は一時間ほど待機するつもりでしたが、寒かったので出発(笑)。
砂利道をひたすら登り続けました。概ね30分~1時間程度に一度山小屋があるので、5分~10分ほど休憩。富士宮ルートは、登って割とすぐに、残り240分という看板がありましたが、休憩入れて大体5時間程度で山頂に到着なので、概ね平均くらいのスピードだったということでしょうか。
富士宮ルートの斜度は相当にきつく、足を高く上げるところがいくつもあり、登頂に成功しなければこれを下ることになるので、根性で登りました(笑)。冗談抜きに、富士宮ルートの下りは怖くて下山には向かないように思います。
その後、剣ヶ峰(最高峰3776メートル!)を回りました。この剣ヶ峰に行くための坂が、最も斜度がきつく、滑りやすいので注意してください。何かに捕まらないと、後ろに転げ落ちそうなレベルです。
剣ヶ峰に到着してから、吉田ルート側で下山しました。吉田ルートでは、途中までは下山専用のルートなので、登りの人とすれ違わないので大変助かりました。富士山は案外道が狭く、登りと下りですれ違うのが難しいところがありました。
平均4時間かかるらしい道を、概ね3時間半程度で下山しました。これは、僕が体力があるというよりも、下りはほとんど休憩ポイントらしいところがないので、意識的に休憩を取らないと下りっぱなしになります。
無限に続くと思われる下りの坂道は滑りやすく、何度もこけている人を見ました。また、靴に砂利が入りやすいらしく、友達は何回か靴を抜いで砂利を出していました。
「弾丸登山」について
「ストップ!弾丸登山」という看板を2回程見ました。弾丸登山の定義は山小屋に泊まらず、夜通し歩き続けるスタイルのことを言うようです。たしかに、そこら中に看板や進行方向をチョークで書いた岩がありましたが、暗闇では相当見えにくいので、道に迷うこともあるでしょう。
夜間は加速度的に寒くなる上に、夕方から登り始めるのでは体力も満タンではありません。ご来光を見たいという気持ちはわからなくはないですが、山に慣れている人でもやめた方がいいのではないか、というのが正直な気持ちです。
僕が下山したのは午後2時半でしたが、まだ登り始める人がいました。山小屋に泊まるのでなければ頂上にたどり着くのは完全に夜になります(吉田ルートの登りの平均時間は6時間程度)。
和気あいあいと登っていましたが、彼らのこれからの行程を多少なりとも知る者としては「あの中の何人が帰ってこれるんだ……?」と戦争物の映画のような慄然とした思いを味わいました。
ニュースになっているような、サンダルで歩く人こそ見ませんでしたが、運動靴で登る人はそこら中にいます。
最後に
未経験者2人で日帰り登山、という中々無謀な体験でしたが、登り始めを早くして、装備を整えていたこと、2人とも運動習慣(週に10キロ程度は走ります)があったことが成功の大きな要因だったと思います。
もう富士山への登山シーズンは終わるので、これから行く人は少なくなると思いますが、今後行く人は本当に装備と時間管理に気を付けてください。特に30代以上の人は、装備にお金をかけましょう。
装備で体力は増えませんが、確実に成功率を引き上げます。特に登山靴はちゃんとしたものを使いましょう。若い人に交じって運動靴で行くと地獄を見ます。
それでは、また!