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伝奇ホラーゲームの傑作 ゲーム「レイジングループ」の紹介

 こんにちは、榊原です。今日は、ゲームの紹介です。KEMCOより発売された「レイジングループ」についてご紹介します。プラットフォームはPC、PS4、PSVITA、ニンテンドースイッチ等です。

伝奇ホラーゲームの傑作

レイジングループ

圧倒的に読ませる物語

個性ある登場人物

ストレスなくプレイできるシステム設計

5

ストーリー

3

登場人物

3

設定

4

おすすめ度

 

目次

 概要

テキストを読み進め、選択肢によりルートを選択する、典型的なノベルゲームです。主人公は何度も死亡してやり直しを強制されますが、好きなところからゲームを再開できるフローチャート機能があるため、死亡する直前の場面からやり直せるためストレスはありません。

 フローチャートにより物語全体が掴みやすいようになっていますし、以前読んだ文章を読み返すバックログ機能も付いています。何がプレイヤーにストレスになるか、考えている作りです。

 余談ですが、昔スーパーファミコンで発売された「かまいたちの夜」は、死亡も含むエンディングに到達すると、また最初の場面からやり直さなければいけないという鬼畜仕様で、ストレスがマッハでした(笑)。

 あらすじ(公式サイトより)

 バイク旅行者「房石陽明(ふさいし・はるあき)」は、道に迷い、事故を起こし、山中をさまよう。暗い茂みと冷たい沢を越えたところ、彼は見知らぬ若い女に救助され、酒宴に招かれる。一夜明け、陽明は自分が「望ましくない場所」にいると気付く。


 隔絶された地理、よそよそしい住人、奇妙な風習、信仰──回収されたバイクを修理し、早々に集落を去ろうとする陽明だが、突如発生した夕霧と、住人のパニックに巻き込まれ、機を逸する。その夜、彼は「人狼」に襲われ、死亡する。


 しかし―気付けば、バイクで迷っている最初の夜に戻っていた再び休水集落に入った陽明は、怪物との遭遇と死を回避する。翌日、集会堂に集まった住人たちは、驚くべき行動に出た。曰く、かつてひとが殺めた神の使い「おおかみ」が復活した。住人を殺して入れ替わっているおおかみを、合議で選んで「くくる」べし。その恐るべき処刑儀礼は、名を「黄泉忌みの宴」という。

 迷信。狂気。怪物。そして「死に戻り」の不思議。霧の中でゆらめく数々の怪異を、暴かねばならない。そのためには、死ななければならない。致死の選択を、やり直さねばならない。“前”よりも、先に進まねばならない。そのために、投票に勝って、他人を処刑せねばならない。

魅力について

 ①ストーリー

 辺境の村での奇妙な風習、殺人とミステリー小説の典型的なスタイルで物語は始まりますが、全く既視感を感じません。

 登場人物たちの一人一人がきっちりと書き分けられ、「黄泉忌みの宴」による犯人当ての議論をそれぞれの性格や思惑により錯綜させていくのが、こちらの興味を引き、どんどん読ませていきます。

 黄泉忌みの宴は、行われた殺人について、多数決で犯人を決定し、その人間を「おおかみ」、つまり犯人として処刑するという理不尽ここに極まれりという仕組みになっています。そんな儀式の中ではよそ者の主人公は圧倒的に犯人候補であるため、緊張感が満ちています。

 主人公が村の者たちを相手に交渉し、時には知っている情報をあえて伏せることによって自分を犯人から除外させるシーンは手に汗を握るものとなっています。

 また、徐々に人が減り絞り込まれていく犯人を推理するのも面白いです。死に戻りというギミックによって、事件解決には圧倒的に有利な立場にあるはずの主人公ですが、序盤は情報不足もあって、中々犯人に辿り着けません。

 何度も同じ事件の別の展開を見ていき、そのたびに新しい手がかりの発見、登場人物に隠された真実に基づき、事件全体が見えた時、そしてその先の展開には「そうきたか」と思わず唸らされます。

 ②登場人物

 気のいい少女、村の風習を厳守する老婆、反抗的な少年、奇妙なことを口走る老人など、個性的なメンバーが揃っています。

 主人公は、繰り返される殺人や黄泉忌みの宴によって彼らに関わりますが、それぞれが考えを持っている「人間」として描かれています。

 一応全員フルボイスなのですが、結構な割合で演技が微妙です。どうやら声優の専門学校生を起用したようです。予算の問題でしょうか?

 ゲームをプレイしているうちに慣れていくので問題はないんですけど、ダンガンロンパ等と比べるとこの辺は見劣りします。もう少し何とかならなかったのかなーとは思います。

終わりに

 伝奇系ノベルゲームの傑作です。絵や声に若干の難はありますが、それを補って余りあるシナリオが魅力的です。先日ご紹介した「ディエス・イレ」は、アニメ的な疾走感ある面白さがありますが、こちらはミステリー小説的な面白さがあります。

 夜に始めると気になって寝不足必至のため、夕方から温かいお茶を飲みながらプレイするのがお勧めです。スマホだと無料版で20%ほど無料でプレイできるようですが、絶対に面白いので、興味があれば即座に購入するのがいいと思います。

 それでは、また!

 

ABOUT ME
榊原 豪
榊原 豪(さかきばら ごう)です。都内在住で、主にマンガ、映画、小説、アニメ等のエンターテイメントの情報を発信していきます。 楽しいこと、面白いことを探すのが好きですし、「何を『面白い』というのか?」という考察なども結構好きです。 よろしくお願いします。