こんにちは、榊原です。今日は、本の紹介です。赤松健さん著作の漫画「魔法先生ネギま!」について紹介します。
あざとさと燃えとファンタジー
魔法先生ネギま!
圧倒的なキャラクター数
明らかに過剰な設定の数々
燃えと萌えのトッピング
ストーリー
キャラクター
あざとさ
おすすめ度
目次
赤松健という漫画家について
自身で作成したプログラムの女性が、雷により現実に現れる(A.Iが止まらない)、女子寮の管理人になり、ラッキースケベを享受しまくる(ついでに東大に合格する)という、一度は誰もが考える様な都合のいい妄想を作品に昇華する漫画家です。
日本刀を振り回す女子高生が登場するなど、美少女ゲーム(いわゆるギャルゲー)に多分に影響を受けていると思われる濃いキャラ属性があるのも特徴です。
「魔法先生ネギま!」について
2003年から2012年まで連載され、全39巻の大作です。最初は赤松さんの作風としてよくあるラブコメモノでしたが、話を進めるごとにバトル要素が加わり、途中からはバトル要素にラブコメがスパイスとして振りかけられるようなバランスでした。
ラストがちょっと駆け足で終わるため、連載当時は大いに疑問がありましたが、その謎に迫る続編「UQ HOLDER」が現在も連載中です。
赤松さんが参議院に出馬するというガチで大人の事情に伴い、連載終了の動きがあるようです。未だかつて政界への進出を理由として終了するマンガがあったでしょうか……?いろいろな意味でスケールの大きい話です。
あらすじ(ウィキペディアより)
イギリスのウェールズにある、魔法使い達の村。その村のメルディアナ魔法学校を首席で卒業した、10歳の天才少年ネギ・スプリングフィールドの目標は「立派な魔法使い(マギステル・マギ)」になって、行方不明になっている父親のナギ・スプリングフィールドを探す事だった。マギステル・マギになる為の修行として、「日本の学校で教師をする」という課題を与えられる。
2003年2月、1人日本に向かったネギが辿り着いた先は巨大な学園都市「麻帆良学園」。その女子中等学校でネギは「魔法使い」であるという正体を隠したまま、教育実習生として2年A組の代理教師を務める事となる。2年A組で31人の女子中学生を相手にするネギだが、ほとんどの生徒には可愛がられるが、修行は思う様に上手く進まない。
そんな中、着任初日に2年A組の生徒である神楽坂明日菜に自分の正体がバレたのをきっかけに、ネギの正体を知る生徒が増えてきてしまう。そして、修行に進めていく中で次々とネギの前に敵や困難が立ち塞がっていく。
魅力
ストーリー
1、2巻くらいまでは学園コメディとして、くしゃみをすると魔法が暴発し、女子生徒の服が吹き飛ぶなどのどうしようもない(褒めてます)、安定のお色気シーンが頻発していました。
ですが、3巻から魔法の戦いへの使用を始め、4巻の修学旅行編では完全にバトル物にジャンルが変化します。魔法や気などのファンタジー要素への設定は、相当に考え込まれており、実力差がある相手にどのように勝利を収めるかという戦術要素、戦わずして勝利を収めようとする智謀を持つ相手への対応という戦略要素など、様々な魅力がこの頃から出てきます。
また、自らの戦いに対する正当性に疑問を抱き、葛藤して乗り越えるなど、ちょっとした哲学要素も入ってきます(最終的に拳で語り合いなのは少年漫画のお約束ですが)。
主人公のネギが、最強の英雄の息子という超サラブレッドなので、成長速度が速過ぎるというきらいはありますが、友情、努力、勝利という少年漫画の王道を進みつつ、こだわりのある設定と魅力的なキャラクターたちで構成された物語となっています。
キャラクター
この漫画の凄いのは、31人の女生徒の多くにそれぞれ活躍の場を与え、しっかりと個性的なキャラクターにしているところです。
勉強が得意な生徒、部活動に集中している生徒、のんびりと遊ぶのが好きな生徒と、それぞれの個性をエピソードでわからせていくのが非常に巧いです。
最初の方で見開きでクラス全員の顔と名前が書かれた名簿が出てきますが、数巻読むと誰がどういう人間なのかは、大体頭に入るかと思います(ネットアイドルがいるところに時代を感じます。今だとユーチューバーとかになるのでしょうか)。
これだけのキャラクターを登場させて話をさせると収拾がつかなくなりそうなものですが、楽しそうな雰囲気を出しつつ、しっかりとストーリーに絡めています。
特に、3巻から出てきた要素「パクティオー(仮契約)」という形で、ネギとキスをすると固有の能力を持つアイテムを得られるというお色気要素とファンタジー要素をミックスさせたアイディアで、キャラクターの個性がより際立っています。
ラブひなと同じく、日本刀を振り回す少女がいたり、メカがいたりしますが、この辺の設定はバトル要素、ファンタジー要素で活かされているので、より設定が昇華されていると思います。
終わりに
最初の方こそラブコメ(というかお色気)要素多めで、受け付けない人がいるかもしれませんが、バトルやファンタジーが好きな方は、一読してまず損はないほどのクオリティーがある作品だと思います。
アニメ版の方はチラ見しましたが、すげー完成度が引くそうだったので、漫画版こそをお勧めします。
それでは、また!