こんにちは、榊原です。「スパイダーマン3 ノーウェイ・ホーム」の公開が来年1月7日と発表されました。MCU映画は、監督や俳優などの造り手を作品ごとに分けているため、続編までのスパンが非常に短いです(MUCについてはこちらの記事をご参照ください)。
そこで、今回は、自分への振り返りも含め、今までのMCU作品を時系列順に、単独映画としての完成度、シリーズ寄与度(全体に関わっている話か)、注目ポイントという形で書いて行こうと思います。作品数がとにかく多いので、非常にざっくりとした書き方になるかと思いますが、ご覧ください。基本的にネタバレ無しです。
目次
フェイズ1について
アイアンマン(2008年)
単独映画完成度 ★★★★☆
シリーズ寄与度 ★★★★★
注目ポイント 記者たちに囲まれてトニーが言うセリフ
発明家兼パワードスーツ着用ヒーロー「アイアンマン(トニー・スターク)」初登場映画。全てはここから始まった。当時麻薬問題で微妙に落ちぶれていたロバート・ダウニー・ジュニアをスターダムに押し上げた快作。アイアンマンスーツを作成していくプラモ的な楽しさやメカニック的面白さ、分かりやすさなど、ヒーロー映画のお手本的な物語です。
単独映画としても非常に完成度が高いですし、注目ポイントのところは今後の伏線にもなっているので、見て損はない一本です。
インクレディブル・ハルク(2008年)
単独映画完成度 不明
シリーズ寄与度 ★☆☆☆☆
注目ポイント これが最後のバナー役となるエドワード・ノートン
ガンマ線の事故で、怒ると緑の巨人に変身する「ハルク(ブルース・バナー)」初登場映画。すみません。この映画MCU関係で、唯一見ていません……。ただ、主役であるブルース・バナー役が、エドワード・ノートンからマーク・ラファロに変更されている上に、次に出てくる「アベンジャーズ」では懇切丁寧に説明してくれるので、見なくても全く支障はありません。
アイアンマン2(2010年)
単独映画完成度 ★★★☆☆
シリーズ寄与度 ★★☆☆☆
注目ポイント ブラック・ウィドウ(ナターシャ・ロマノコフ)の髪形
政府からスーツの没収命令が来たり、似たようなパワードスーツを着た男が出現したりと、それなりに事件はあったように思いますが、MCUの全体からするとほとんど関係ないです。敵のショボさや葛藤の薄さから考えても、さして完成度の高い映画ではありませんので、さほど見る必然性はないです。
ただ、スカーレット・ヨハンソン演じるブラックウィドウは、かなり髪型がシリーズごとに変わっていくので、その点については要注目です。
マイティ・ソー(2011年)
単独映画完成度 ★★★☆☆
シリーズ寄与度 ★★★☆☆
注目ポイント ソーとロキの因縁
アベンジャーズ全体に関わる「雷神ソー(ソー)」の初登場映画。今までのMCUとは違い、神の国という概念が登場するので、かなり面食らうと思いますが、今後のMCUの世界観に密接にかかわってくるので、これは見ておいた方が全体が分かりやすくなります。
ただ、ハンマーを手に入れてからのソーが強すぎる上に、ストーリー的な流れも典型からはみ出さない凡庸なものなので、見ていてもさほど面白くはないのが残念。アンソニー・ホプキンズが出てくると異常者に見えてくる不思議(ハンニバル的な意味で)。
キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー(2011年)
単独映画完成度 ★★★☆☆
シリーズ寄与度 ★★★★☆
注目ポイント 親友バッキー、恋人ペギーとの関係性
アイアンマン・ソーと並んで初期アベンジャーズの中核を担う3人の最後の一人、「キャプテン・アメリカ(スティーブ・ロジャース)」登場の物語。
正直、キャプテン・アメリカって薬で強くなった兄ちゃんが、暴れまわる話なので、ビジュアル的には結構地味ですし、完全にナチスなハイドラ党も敵としてあんまり魅力がありません。
ただ、残念ながらキャプテン・アメリカは物語の中心に据えられるキャラクターであることと、注目ポイントに書いた面々との関係性は、2や3に繋がる因縁なので、この作品は見ておいた方が楽しめます。
フェイズ2について
アベンジャーズ(2012年)
単独映画完成度 ★★★★☆
シリーズ寄与度 ★★★★★
注目ポイント イマイチ関係性の固まらないヒーローたち
今までに出てきたヒーローたちが一丸となって、地球の危機に立ち向かう、チーム「アベンジャーズ」初出動となる物語。
今でこそ、クロスオーバーが当然のようになっていますが、それぞれのキャラクターの見せ場を用意しつつ、全体のバランスを崩さないという絶妙な脚本が最高。
トニーとスティーブはこの時、めちゃくちゃ仲悪いのが笑えます。トニーが「星条旗をつけた役立たずは誰だ?」とか、「薬で強くなっただけ」とかみんなが内心思っていた悪口でブスブス抉ります。
アイアンマン3
単独映画完成度 ★★★☆☆
シリーズ寄与度 ★★★★★
注目ポイント トニーがドライバーを手にして述懐するセリフ
予告で最大の面白ポイントをばらしすぎ問題。監督がジョシュ・ファブローから変わっているからか、以前のテイストとかなり違うので面食らうと思います。スパイアクション映画風味で、そこそこ面白いのですが、全体的なまとまりとしては微妙。
ただ、トニーが自分という人間をどう定義するのか、最後のセリフが円環構造となっているのは、綺麗に落ちているので素晴らしいと思いました。今後もアベンジャーズとして登場しますが、アイアンマンの物語としては一応完結で、鑑賞者に単独映画は3までと知らせた意味でも重要な作品です。
マイティ・ソー ダーク・ワールド(2014年)
単独映画完成度 ★★☆☆☆
シリーズ寄与度 ★☆☆☆☆
注目ポイント 本作を最後に出演しなくなるナタリー・ポートマン
ソーの話は、スケールがでかいのはいいんですけど、それが物語の面白さに直結しないんですよねぇ……。一応、インフィニット・ストーンという今後のキーポイントとなるくだりはあるのですが、本作を見ていなくても全く問題ないです。
まだこの作品を見ていなくて、ナタリー・ポートマンにもさほど興味の無い方は、見なくて良いのではないかと思います。
キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー(2014年)
単独映画完成度 ★★★★☆
シリーズ寄与度 ★★★★☆
注目ポイント 力ある者たちの暴走
現実のウォーター・ゲート事件を描いた名作「大統領の陰謀」へのオマージュが随所に現れているスパイアクション映画です。話の展開の流れといい、アクションの見せ方と言い、ヒーロー映画という枠内にとどまらない傑作だと思います。
また、アベンジャーが所属していた組織「シールズ」の暴走は、スティーブが自分の道を見定める上で、非常に影響している事件なので、シリーズ全体を通しても重要な一本です。
また、予告の最後でスティーブの放った盾が受け止められるシーンがあり、「あの盾……受け止められるんだ!?」と当時度肝を抜かれたことを覚えています(それまでは盾で無双していたので)。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年)
単独映画完成度 ★★★★☆
シリーズ寄与度 ★★★★☆
注目ポイント 流れる音楽の数々
宇宙のはみ出し者たち、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー結成の物語。単独映画でもあり、地球の外を舞台にしているため、旧来のヒーローたちは登場しませんが、新キャラたちが立ちまくりの上、話の展開も王道で楽しいものなので、全く飽きません。
演出を彩る音楽は有名らしいですが、あまりわからなかったです。ただ、オープニングでタイトルと共に流れるちびまる子ちゃんのテーマに似た曲が流れるときは笑いました(影響されているらしいです)。
アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン(2015年)
単独映画完成度 ★★★☆☆
シリーズ寄与度 ★★★★★
注目ポイント 異色ヒーロー「ヴィジョン」登場
ヒーローたち集結の大乱闘シリーズ第二段。前回もそうですが、アベンジャーズの面々が強すぎるため、構図が群がる雑魚ども一層になってしまうんですよねぇ。絵的にちょっと食傷気味の一作(コンビネーションとか工夫しているところはあるのですが)。
ストーリーについても、結構主人公たち(というかトニー)がやらかしているところが多いので、イマイチ燃えることができない不完全燃焼作品。
最後に
とりあえず、ここまでがフェイズ2となります。★3以下は、見なくても何となくわかるので、未見の方は4以上で完成度が高いのを見ていくと、楽しめると思います。
それでは、また!