ゲーム

シナリオは面白いけど、流石に4週は鬼畜。「トライアングルストラテジー」の紹介

 こんにちは、榊原です。今日はゲームの紹介です。ニンテンドースイッチとSTEAMで発売されている「トライアングルストラテジー」についてご紹介します。

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あらすじ

塩と鉄の利権をめぐり

三国が大戦を続けてきた大陸「ノゼリア」

この物語は、とある国の戦乱を描いた

正義と信念が紡ぐ英雄譚̶

本作の舞台となるのは三つの大国が争いを続けてきた戦乱の大地「ノゼリア」。

本作では「グリンブルク王国」の名家「ウォルホート家」の嫡男セレノアが主人公となり、三国の戦乱に巻き込まれていくことになる。

ゲームの概要

 ファイアーエムブレムに代表される戦略シミュレーションゲームです。キャラクターを将棋の駒のように使用し、敵軍を打倒して勝利し、次のステージに進むという感じです。

 ゲームの特徴としては、主人公たちが進む道をプレイヤーが決定するのではなく、投票権を持つキャラクターが、選択肢に投票し、その結果でルートが決まるというものです。そのため、プレイヤーは意図したルートに進めるため、それぞれのキャラクターを説得しなければならない、というのは面白い取り組みでした。

良かったところ

シナリオが面白い

 今作最大のウリです。主人公セレノアが巻き込まれる戦乱が、策謀が張り巡らされ、その中でそれぞれの野心や願いが交錯し、予想が非常に難しいものとなっています。

 類似作品としては、ロードス島戦記を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、あちらよりも経済や資源についてもっとリアルに描かれていました。

 名前入りのキャラクターでも普通に死んでいきますし、苦境に追いやられる主人公たちに温い救済はありません。この追いつめられる中で、それでも生き抜こうとするシナリオは非常に引き込まれ読み応えがあります。

 第〇話という形で区切られているのですが、「我らは別れねばならぬ」「死に至るまで誠実であれ」など、不穏にもほどがあるタイトルで始める前からわくわくさせてくれます。

 敵役も、単に主人公の敵というだけではなく、それぞれに利害関係や信念があり、一概に否定できない理屈を持っている点があるというのも、大人が楽しめる物語である点だと思います。

グラフィックが綺麗

 HDー2Dという表現で、スーパーファミコンを思い出すドット絵ですが、現代の技術で3Dを組み合わせて非常に綺麗に仕上げられています。僕のような世代だと、最近の実写を思わせる表現よりこちらの方が見やすく、馴染み深いので楽しくプレイすることができました。

キャラクターが魅力的

 ウォルホート家を守るという使命に誠実ながらも、優しさを忘れない主人公「セレノア」、迫害された民族でありながらも誇りを忘れない婚約者「フレデリカ」、ウォルホート家の忠実な参謀であり、セレノアを見守り続けた「ベネディクト」、セレノアの主君であり、自らの力不足に悩む王子「ロラン」など、様々な魅力的なキャラクターが登場します。

 彼ら以外にも、ウォルホート家の臣下や傭兵などが多数登場し、それぞれが背景を持つ魅力的なキャラクターなので、きっと好きになるお気に入りのキャラが出てきます。

 反面、ストーリーを進めていくと、彼らとの不協和音が響くシーンがあるため、その度に胃が痛くなる思いをしました(動画内ネタバレ注意)。

イマイチなところ

周回プレイが煩雑

 このゲーム、上記の通り選択によってルートが分かれます。エンディングは4つに分岐するのですが、そこで味方になるキャラクターを引き継いで別のエンディングに進むためには最初からやり直す必要があります。

 いくら難易度を下げても、敵を全滅させるには結構な時間がかかりますし、シナリオを充実させている分、ドラマパートはかなり長いです。

 僕の場合は、一週目は完全に攻略情報なしでプレイし、二週目は真エンディングへのフラグを攻略サイトで確認しながらプレイしましたが、それでも若干辟易する部分がありました。

 おまけに二週目になるとクリア時のレベルのまま第一話から開始となりますが、敵のレベルも上がっています。単純な話、一話の敵が、一週目の最終話の敵レベルとなって襲い掛かってくるので、二週目の爽快感は全くありません。普通に苦労します。

 全てのキャラクターを味方にしてクリアするためにはこの作業を4回しなければならないのですが、いくら何でもやりすぎだと思いました。

難易度が高すぎる

僕がこの手のジャンルに慣れていないこともあるかと思いますが、相当きつかったです。自分のレベルが、表示される推奨レベルに到達していないというのはザラでしたし、このゲーム、一定水準になると獲得できる経験値が減るため、余裕をもってプレイすることができません。

 推奨レベルでも油断すればやられる仕様なので、終始緊張感を抜くことができません。ノーマルでも複数回のやり直しを余儀なくされることがありました。難易度設定ができるので、ストーリーを楽しむことを重視する人は難易度を下げてもいいように思います。

傭兵キャラクターの空気ぶりが酷い

 本作は数多くのキャラクターが登場し、それぞれの魅力があるのですが、ストーリーに関わってくる味方キャラクターは投票権を持った7人で、他は空気が多いです。

 一応「挿話」という形でキャラクターのエピソードを語り掘り下げているところはありますが、もう少しメインストーリーに食い込んでほしかったですね。あんまりキャラクターを加えると話がとっ散らかるので仕方ないところかもしれませんが。

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終わりに

 

ABOUT ME
榊原 豪
榊原 豪(さかきばら ごう)です。都内在住で、主にマンガ、映画、小説、アニメ等のエンターテイメントの情報を発信していきます。 楽しいこと、面白いことを探すのが好きですし、「何を『面白い』というのか?」という考察なども結構好きです。 よろしくお願いします。